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環境省、ヒートアイランド現象に対する適応策を公表

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環境省は、ヒートアイランド現象が生じた場合でも人への影響を軽減する対策(適応策)について、効果を試算した結果を公表した。

歩行者が行う対策の効果では、10m間隔の並木により日陰を形成し、歩行や信号待ちを日陰で行うようにすれば、並木のない場合に比べ、熱ストレスは約23%も削減できることがわかった。
また、上着を着用しないクールビズにより熱ストレスは約11%低減し、さらに日傘を併用すると合計約20%軽減できる効果があった。

街路樹がないケースで日傘を差す効果は、10m間隔で街路樹を形成する効果に相当し、熱ストレスの観点からは男女問わず日傘を活用することが望ましいとしている。さらに、歩行途中にクールシェルター(冷房28℃にした建物内、店舗等を想定)に20分立ち寄るケースと、目的地に直行し到着後20分休憩するケースの移動時間全体で見ると、平均深部体温上昇や累積発汗量はいずれもクールシェルターに立ち寄るケースが低く、熱ストレスが低くなるとの結果を得たが、これについては、評価方法に検討が必要との意見もある。

街路の改良による適応策の効果では、全く街路樹のない場合に比べ、熱ストレスは7.5m間隔で街路樹を形成するケースでは約17%低減、10m間隔で街路樹を形成するケースでは約9%削減できた。また、歩道と車道を保水性舗装とし、常時給水するケースでの熱ストレスは、対策なしケースから約8%の低減が可能だった。

これらの結果から、夏季の街路における歩行者の熱ストレス低減のためには、街路樹、保水性舗装等の街路の改良を伴う適応策ともに、クールビズの実施や日傘の使用、緑陰での信号待ち、積極的に休憩を取るなど、人のライフスタイルや暑熱回避行動にかかわる適応策も重要であるとしている。また、これらを可能とするクールシェルターの提供、信号待ちのための緑陰・日除け等の整備、男性用日傘の商品開発・普及等も並行して進める必要性を指摘する。歩行者空間における日陰は、官民で積極的に進めていくことが望まれる。

本調査は、夏季の街路の暑熱環境に着目して、いくつかの適応策について評価検討を行う「平成22年度ヒートアイランド現象に対する適応策の検討調査」として実施。

具体的には、都市内の街路約1kmを信号待ちも含めて日中に約20分歩行するケースについて、街路樹等の街路の改良、クールビズ等の歩行者適応行動等の様々な適応策を取った場合に、歩行者の熱ストレス低減の効果や、累積分泌発汗量等の適切な評価指標を設定して試算を行った。

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