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太平洋セメントなど 下水処理場の排水からリンを回収・肥料化

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太平洋セメントと太平洋セメントグループの小野田化学工業は、共同で排水中のリンを回収・肥料化する技術を開発したと発表した。

リンは、原料となるリン鉱石全量を海外からの輸入に依存しているため、将来的な枯渇や産出国の輸出規制により、入手が極めて困難になる可能性があった。一方、国内の下水処理場には、リン鉱石輸入量に匹敵するほどのリンが集積しているが、リン資源として有効利用されているのは5%程度にとどまっていた。

そこで両社は、小野田化学が開発したリン吸着剤を軸に、リン回収・肥料化技術の共同研究に取り組んできた。その結果、今回、高機能リン吸着剤「リントル®」の開発に成功するとともに、リンの回収から肥料化までの技術を確立した。

リントル®は、非晶質ケイ酸カルシウム系の材料で、リン回収能力・操作性に優れ、回収後の吸着剤はそのまま肥料として使用できる。両社は、リントル®を使った排水からのリン回収技術の実用化に向けて、現在、大阪大学大学院と共同研究を実施中している。今後、実証試験を経て、2012年度の事業化を目指す。太平洋セメントグループはリントル®をリン発生源である下水処理場などへ販売し、回収物は小野田化学が購入・肥料化を行って、農家に供給する計画だ。

リンは、窒素、カリウムとともに肥料の三要素として知られる。安定調達に向けて、国内で利用されずに廃棄されているリンを回収し、肥料として活用するニーズが高まっている。しかし、事業化には、肥料としての品質の確保や回収コストが高いことなどが課題となっていた。

なお、リントル®は、農業・食品産業技術総合研究機構との共同研究で、豚舎などからの排水の脱リンに加えて、脱色・消毒剤としての効果も確認されており、利用手法の開発が進められている。

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