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富士経済 2025年、燃料電池市場は5兆円超の市場に大きく成長

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富士経済は、日本とアジア、北米、欧州の計11ヵ国において、燃料電池システム市場を調査した。

本調査では、燃料電池車(FCV)、家庭用燃料電池、業務・産業燃料電池、マイクロ燃料電池(マイクロFC)、その他の5分野市場について調査。各国で燃料電池システムや水素燃料の技術開発が進められており、世界的には2018~2020年に燃料電池市場が大きく成長。2020年以降の中国での燃料電池導入拡大に伴い、世界市場はさらに拡大するとみている。同市場全体では、2010年は854億円(前年比2.4倍)となる見込みで、2025年は5兆2943億円(2010年比62倍)になると予測する。

同報告書では、注目すべき市場として、FCVと家庭用燃料電池システム、業務・産業燃料電池をあげる。FCVの2010年の市場は56億円(前年比2.9倍)で、2025年は2兆5100億円(2010年比448.2倍)となる見込み。台数ベースでは、2010年の市場は185台で、2025年は105.8万台(2010年比5718.9倍)となる見込み。FCVは、先進国の大手自動車メーカーによって開発が進められており、2015年に商品化が始まる。水素ステーションの整備や大手自動車メーカーの存在などを背景に、日本、米国、ドイツにおいて市場が拡大。日本では、国内メーカー3社から今後数年内に市販車が発表され、2025年頃までは世界最大の市場となるとみている。中国ではFCVの導入が進展するのは2020年以降で、その後、世界一の市場になる可能性がある。アメリカやドイツでも、FCVに関する取り組みが始まっているが、米国では、GMとフォードの2大メーカーがHEVやEVを優先する動きが見られる。ドイツでは、2015年の商用化を目標に、FCVの実証走行と水素ステーション整備が進められている。ダイムラーは2010年にFCVの限定量産計画を発表し、インフラ整備が進む欧州、北米での販売を予定している。

家庭用燃料電池システム市場は、2010年は157億円(前年比1.2倍)となる見込みで、2025年は1兆3335億円(2010年比84.9倍)になると予測する。日本や韓国、ドイツで導入が推進されているが、商品化では日本が突出している。欧州では自然エネルギーやバイオマスによる熱供給も推進されている。北米市場はエネルギーコストが安く拡大は難しいとみている。

業務用・産業用燃料電池システムは定置用大型システムのことで、日本よりも北米、欧州において重要視されている。2010年の同市場は545億円(前年比3.7倍)、2025年は8610億円(2010年比15.8倍)となる見込み。リン酸形燃料電池(PAFC)と溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)の2つに技術による市場拡大が進められており、その2大メーカーがアメリカにあるため、北米が市場を牽引している。

マイクロFC市場は、2010年は2.4億円(前年比3倍)、2025年は3185億円(2010年比1327.1倍)となる見込み。低コスト化と小型化により一部携帯機器での標準採用やオプションに採用されて市場が拡大するとみている。その他燃料電池システムは、ポータブル発電機やバックアップ電源、補助動力装置(APU)、フォークリフトなど多様なアプリケーション向けで、海外で先行している。2010年の同市場は94億円(前年比1.6倍)で、2025年は2713億円(2010年比28.9倍)になると予測。

日本は、官民協調による燃料電池の普及策が推進されており、その成果として家庭用燃料電池市場の立上げがあげられる。日本の技術開発力は世界トップレベルで、FCV、マイクロFCも今後世界をリードする市場ポテンシャルを有する。しかし、海外市場の開拓は、各国の燃料電池・水素技術の位置付けを理解して進める必要があり、日本の技術を普及させる国を挙げての戦略が今後の課題となると指摘する。

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