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三菱マテリアル 大容量・長寿命のLi電池用合金系負極材料を開発

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三菱マテリアルは、リチウムイオン電池の高性能化を実現する新たな合金系負極材料と、この負極材料を活用するための負極複合化技術を開発したと発表した。

リチウムイオン電池は、携帯電話などのモバイル機器のほか、電気自動車(EV)やハイブリッド車向けに市場拡大が予測されている。リチウムイオン電池材料市場も拡大を続けており、負極材料の世界市場規模は、今年には300億円となる見込み。同社は、今回開発した負極材料のサンプル出荷を始め、量産化について検討していく考えだ。負極材料市場において、5年後には約20%のシェア獲得を目指す。

同社が開発したのは、スズを主成分とする合金による負極材料。スズは、現在リチウムイオン電池の負極材料として使われている炭素に比べて約2.7倍の理論容量を持つ。しかし、金属合金を負極材料に使用した場合、充・放電の繰り返しに伴い、材料自体の構造が破壊されるため、サイクル特性が悪い(短寿命)という課題があった。そこで、同社は、スズ系合金負極材料の粒子サイズを微細化し、歪みを緩和できるような空間構造を形成することで、炭素系材料に比べて大容量化と長寿命化を実現した。

また、負極は一般的に負極材料と導電助剤とが複合化されて用いられる。今回開発した負極複合化技術は、現行の炭素系材料に新規負極材料を添加し、導電助剤としてこれらに適合した繊維状の導電性カーボン(カーボンナノファイバー)を複合化させて高い効果を得るもの。例えば、現行炭素系材料の40%を合金系材料に置き換え、導電助剤としてカーボンナノファイバーを5%添加した負極では、炭素材料単独で構成した場合と比べて、約1.5倍の容量と、50回充・放電を繰り返した際の性能の劣化がわずか4%弱という結果を得ている。

リチウムイオン電池は、軽量・コンパクト化とともに、特にEV向けなどの用途では一度の充電での走行距離を伸ばすために大容量化が求められている。しかし、負極に用いられている炭素系材料では、限界とされる理論容量に近づいており、新たな材料の開発が必要とされていた。

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