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富士経済 太陽熱などのエネルギー利用について、世界市場を調査

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富士経済は、身近な未利用エネルギーを先端技術により環境負荷が少ないシステムとして活用する先端パワーシステムについて、発電・蓄電・給電・変換の主要4分野の世界市場を調査・分析した。2010年の同市場は3460億円で、2020年は6兆5949億円、2030年は09年比133倍の10兆6548億円となる見込み。発電分野が同市場のほぼ9割を占めた。

同分野では対象13品目中、2010年に8品目の市場が顕在化し、2030年には11品目の市場が顕在化すると予測。特に太陽熱発電は大きく成長し、さらに今後、海洋温度差発電や波力発電、海流・潮流発電が有望であるとみている。発電分野は、2010年の見込みが3071億円で、2020年は6兆1870億円、2030年は09年比190倍の9兆9201億円になると予測する。電気自動車(EV)充電システムを対象とした変換分野は、世界的なEVの普及拡大に伴って成長し、市場は2010年の見込みが81億円で、2030年は09年比95倍の2650億円になるとみている。また、注目市場として、太陽熱発電、波力発電、磁界共鳴給電、有機薄膜太陽電池、振動発電の5つのシステム市場を揚げる。

太陽熱発電システム市場は、2010年の見込みが3000億円で、2020年は5兆2000億円、2030年は10年比27倍の8兆円になると予測する。太陽熱発電システムは、太陽光を鏡などで集光し、その熱でタービンを回し発電するもので、太陽光発電よりも低コストでの発電が可能。システムは太陽光の集光装置、集熱装置、汽力発電装置で構成される。太陽エネルギーの豊富な砂漠地帯での低コスト発電が巨大ビジネスになると期待されているが、商業化はFIT制度がより充実し、投資効率が高いエリアで先行することになるとみている。海外ではスペイン、ドイツ、中東、アメリカなどに推進する動きがある。国内に市場はなく、国内企業は海外へ技術を売り込んでいる。プラント建設ではコスモ石油―三井造船が先行し、川崎重工業や三菱重工業、日揮なども事業への参入を打ち出している。

波力発電は、波の運動エネルギーを連続的に変換利用するものと、海水を貯水し放流時に発電するものがある。海洋エネルギーの利用では洋上風力発電が先行しているが、波力発電も開発が活発化している。市場は2011年に海外から立ち上がり、今後、大きく拡大していくと予測する。同システム市場は、2010年が0億円、2010年が2125億円、2030年が3600億円となる見込み。

磁界共鳴給電は、磁界の共振を応用したエネルギーの伝送による給電で、送電デバイスから供給された電力エネルギーが同じ周波数で共鳴している受電デバイスのみに伝播することで給電する。現状段階では多くの実用課題を有するが、テレビ等の家電機器へのコードレス給電の展開に注目が集まる。さらに設備機器や通信機能等を備えたセンサ(センサノード)などのインフラ分野、電動自動車用充電システム向けが有望視されている。市場は2011年頃から立ち上がり、将来的に拡大が予想される。同システム市場は、2010年が0億円、2010年が336億円、2030年が2240億円となる見込み。

有機薄膜太陽電池は、p型半導体に導電性ポリマー、n型半導体にC60フラーレン誘導体を用いた薄膜太陽電池。現在主流であるシリコン系太陽電池以上にコストダウンの可能性を持っており、シースルー化や色の多様化が可能であることから、セルの大面積化による建材一体型太陽電池(BIPV)市場への展開も期待される。同システムの市場は、2010年の見込みが僅少で、2020年が40億円、2020年が144億円となる見込み。国内ではトッパン・フォームズが、2010年4月から電子看板や、携帯電話の充電ができる発電ブリーフケースなどのアプリケーションを発売。また、三菱化学や住友化学、コニカミノルタホールディングスも研究開発に力を入れている。

振動発電は、生活環境にある光や熱、振動、音などの発振源からの微弱な振動を電力に変換し発電する。圧電式による音力発電(神奈川県藤沢市)の振動発電は、JR東日本東京駅構内や首都高速道路、JR渋谷駅前などに設置され、実証実験が行われている。オムロンは、工場で利用する生産設備の異常検知用として、2012年の商品化を目指しており、2015年頃に市場が顕在化。同システム市場は、2010年の見込みが0億円で、2020年が10億円、2030年が75億円となると予測する。

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