大阪ガスなど 日本初、下水道バイオガスを都市ガスとして活用する事業開始

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大阪ガス、神戸市、神鋼環境ソリューションは、日本で初めて、都市ガス仕様に精製した下水汚泥由来のバイオガスを、直接都市ガス導管網を通じて都市ガスとして供給する事業を開始すると発表した。神戸市東灘処理場内に、バイオガスを都市ガスとして活用するための設備が完成したことを受け、発生するバイオガス「こうべバイオガス」の都市ガス導管への注入を始める。実施期間は、10月19日から平成33年3月31日まで。経済産業大臣の採択事業である(社)都市ガス振興センター「バイオマス等未活用エネルギー実証試験補助金」の交付を受けて実施する。本事業で導入されるバイオガス量は当初約80万m3(45MJ/m3)で、約2000戸の家庭が1年間に使うガス量に相当する。これによるCO2削減量は年間で約1200tを見込む。運営方法や経済性を検証し、同様事業の普及促進やバイオマス資源の有効活用に向けた循環型社会の「神戸モデル」を示す計画だ。

バイオガスとは、下水汚泥や食品残渣などの有機物が発酵して発生するメタンを主成分とする可燃性ガスで、未利用の再生可能エネルギーのひとつ。神戸市と神鋼環境ソリューションは平成16年度より、神戸市東灘処理場で発生したバイオガスを精製し、天然ガス自動車の燃料として利用する「こうべバイオガス」の運用を行っている。平成20年度からは3社で、「こうべバイオガス」を都市ガスとして活用するために、微量成分(酸素、二酸化炭素等)の除去や、熱量を調整するなどの設備を整備し、試運転を重ねてきた。今回、所定の基準を満たすことができたので、本事業の開始に至った。

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