鹿島 VOC汚染土壌・地下水を浄化する低コストな嫌気バイオ工法を開発

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鹿島は、VOC(有機塩素化合物)により汚染された土壌や地下水を浄化するオーダーメイド型嫌気バイオ工法「バイオブレンディー工法」を開発した。嫌気バイオ工法は、低コストでVOCを原位置で浄化する方法として注目されている。しかし、汚染濃度や汚染範囲などの状況を把握し、適切な栄養剤を正確に注入する必要があり、高度な管理技術がないと浄化ができないことが課題となっていた。今回開発した工法は、汚染状況に応じて、VOCを分解する微生物を活発化させる適切な栄養剤を作り出し、土壌・地下水浄化を行うもの。従来工法と比べると、工事費全体で約5~20%のコストを削減できるという。

トリクロロエチレンやテトラクロロエチレンなどのVOCによる土壌や地下水の汚染は、国内では土壌・地下水汚染の1/3程度を占める。VOCが不燃性金属洗浄剤やドライクリーニング溶剤として工業用に広く利用されたため、電気や機械、クリーニングなどの工場跡地などで検出されている。これまでのVOCの汚染対策では、井戸を掘って汚染物質を揚水する方法や掘削除去する方法のほか、鉄粉による還元法が用いられているが、高コストであった。また、土壌汚染対策法の改正により、原位置浄化など、汚染土壌を搬出しない対策へのニーズが高まっていた。

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