北海道経済産業局、北海道産国内クレジット事例をまとめた冊子を発刊

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北海道経済産業局は、「省エネ・新エネをさらに活かす国内クレジット」を発刊した。本冊子では、国内クレジット制度の活用促進のため、制度の概要のほか、北海道内で特徴的な取り組みを行っている10の事例と北海道内の国内クレジットを活用したカーボンオフセット事例を紹介している。

国内クレジット制度は平成20年10月からスタート。計画受付件数は平成24年2月末現在で、全国で1,266件。これまでに北海道内では115件のプロジェクトが創出されており、都道府県では最多となっている。また、北海道の特徴として、削減事業の実施場所は流通業、観光業等が多いこと、導入設備の種類は、ヒートポンプの導入が約2割を占め、全国で唯一の雪氷融解水利用設備も導入されていること等があげられる。全国では、削減の実施場所は工場が半分を占め、導入設備の種類ではボイラーの更新が最も多く、続いて、空調設備の更新、照明設備の更新となっている。

国内クレジット制度は、中小企業・農林水産業・地方自治体・市民等が省エネ・新エネ設備を導入することにより生じたCO2排出削減量をクレジットとして取得して大企業等に売却し、資金等の提供を受けることができる制度で、省エネ・CO2削減につながることが期待されている。しかし、発行されたクレジット量のボリュームが小さい等の理由で、売却先等をみつけることが困難な場合もある。そうした課題の解決のため、同局では、道内で創出された優良なクレジットを集約・大口化し、大企業等へ売却することを目的に、平成23年2月に「どさんこCO2(こ)ポート」を設立し、財団法人北海道環境財団が管理・運営業務を行っている。

道内産で創出された国内クレジットプロジェクトとして紹介されているのは、「温泉熱を利用した温熱供給システム導入事業」(阿寒グランドホテル)、「飲料製造工程における熱回収型ヒートポンプ導入事業」(日本アスパラガス)、「中山間浜中・別寒辺牛集落における太陽光発電設備導入事業」(浜中町農業協同組合)「士別市市有施設におけるバイオマスボイラー及び太陽光発電設備導入事業」(士別市)、「事務所ビルにおける地中熱ヒートポンプ導入事業」(帯広信用金庫)など10事例。

また、北海道の国内クレジットを活用したカーボンオフセット事例として、企業CSRジャンルで、貸会議室使用における照明・冷房等に伴うCO2をオフセットした伊藤組の「通年型カーボンオフセット貸会議室」の1事例、イベントジャンルで、市民、企業から寄付金を募集・活用し、イルミネーション点灯に伴い排出されるCO2をオフセットした、どさんこ・オフセット倶楽部の「さっぽろホワイトイルミネーション」など4事例を紹介している。

本冊子は、道内の中小企業、農林水産業、地方公共団体、市民等に、国内クレジットを活用した省エネ・新エネ設備の導入・更新の際の参考としてもらうことを目的としている。

参考:北海道経済産業局 - 「省エネ・新エネをさらに活かす国内クレジット」を発刊しました

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