北海道、岩手県、滋賀県で風力発電アセスのモデル事業4件が採択

  • 印刷
  • 共有

環境省は、4月9日、平成24年度風力発電等アセス先行実施モデル事業について、応募があった6件のうち、東洋設計などが計画する4件の風力発電事業を採択したと発表した。

本事業は、風力発電所及び地熱発電所の設置等の事業について、平成25年4月1日に全面施行される改正環境影響評価法に準じて、計画段階配慮書の段階での環境影響評価手続を行う上で必要な検討を先行的に実施するモデル的な取り組みを支援するもの。これにより、風力発電等について質が高く効率的な環境影響評価の実施と、適切な環境配慮がなされた風力発電等事業の着実な導入を促進することを目的としている。

今回採択されたのは、三洋テクノマリンの「オホーツク海に面した臨海部の平地(北海道宗谷郡ほか)」(総出力2万~5万kW)、東洋設計の「北檜山太櫓周辺標高130~150m程度のなだらかな丘陵地(北海道せなた町)」(総出力3万~6万kW)及び「袖山牧場周辺標高1,100~1,200メートルの山々が連なる牧野(岩手県葛巻市)」(総出力5万~10万kW)、環境総合テクノスの「岩津町周辺標高700~900mの山々が連なる稜線上(滋賀県高島市)」(総出力2万~3万kW)の4件。

今回、公募の対象となる事業は、国及び地方公共団体を除く事業者が実施する風力発電等事業で、総出力が原則として1万kW以上のもの。本業務終了後に配慮書段階の環境影響評価手続に着手する予定のものであって、具体的な計画を有する等の実現性のある事業であることを条件としている。配慮書段階の環境影響評価手続を行う上で必要な実施事項としては、計画段階配慮事項の検討、配慮書に記載する事項の検討、配慮書についての一般及び関係地方公共団体からの意見の聴取の方法の検討等があげられている。

また、同省は、同日、平成24年度の10箇所の風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業地区について、環境基礎情報を収集・整理する受託者を決定したと発表した。本事業は、風力発電所及び地熱発電所について、立地ポテンシャルや生物多様性等を勘案して選定した情報整備モデル地区において、動植物・生態系等の環境基礎情報を収集・整理し、これらの情報についてデータベースの整備・提供等を行うために、質が高く効率的な環境影響評価の実施を促進する「風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業」として実施しているもの。エヌエヌ環境、いであ、プレック研究所、東洋設計、ニュージェック、アジア航測の6社が、北海道上ノ国町など10地区の風力発電事業における調査を受託した。

参考1:環境省 - 平成24年度風力発電等アセス先行実施モデル事業の採択について
参考2:環境省 - 平成24年度風力発電等環境アセスメント基礎情報整備モデル事業について

続きは無料の会員登録(必須情報入力)後にお読みいただけます。

  • 環境対策・環境推進に役立つニュース記事が読める
  • 平日毎朝、自分の興味に合った最新ニュースをメールで受け取れる
  • 有料記事などに使えるポイントを貯められる
  • クリッピング機能で要チェック記事をストックできる

関連記事