IBM、旭化成・セントラル硝子がEV向けリチウム空気電池開発に参加

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IBMは、ファミリーサイズの電気自動車(EV)を1回の充電で約500マイル(800km)走行させることを目的とした「バッテリー500プロジェクトチーム」に、旭化成とセントラル硝子の2社が参加し、リチウム空気電池の開発に共同で取り組むことを発表した。

現在、リチウムイオン電池を搭載したEVの大半は、1回の充電で走行可能な距離が約100マイル(160km)と少なく、燃料を満タンにしたガソリン自動車に匹敵するだけの距離を走行可能にするには、非常に大きなバッテリーが必要となり、EV普及の大きな障壁となっている。

そこで、手頃な価格で軽量、コンパクト、典型的なファミリー向け自動車が、1回の充電で数百マイル走行するだけの電気容量を蓄えられる新しいバッテリーとして、リチウム空気電池の開発が求められている。

リチウム空気電池は、その軽量な陰極と大気中にある酸素を主燃料とする構造により、リチウムイオン電池に比べてより高いエネルギー密度を有している。EVを広く普及させるには、既存のリチウムイオンバッテリーの10倍以上のエネルギー密度が必要とされるが、今回、旭化成とセントラル硝子がプロジェクトに参加することによって、リチウム空気電池の開発を大きく後押しすると考えられる。

旭化成は、同社が培ってきた膜開発技術を生かし、リチウム空気電池の重要な構成要素部品を開発。セントラル硝子は、リチウム空気電池の性能を向上させることに主眼をおき、新種の電解液と高性能添加剤の開発を手がける。

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