東京ガス、田町駅再開発で熱と電気を効率的に供給するネットワーク構築
東京ガスは、田町駅東口北地区(東京都港区)の再開発エリアにおいて、熱と電気を効率的に供給するスマートエネルギーネットワークを港区と連携して構築すると発表した。都市再開発エリアでスマートエネルギーネットワークを構築するのは日本で初めてとなる。
まず初めに、同地区の東側エリアに設置するスマートエネルギーセンターを中心に、港区の防災拠点となる公共公益施設等の3施設を熱・電気・情報のネットワークで連携し、スマートエネルギーネットワークを構築する。この3施設については4月2日に着工しており、施設の竣工に合わせ、平成26年4月から順次エネルギーの供給を開始する。
スマートエネルギーセンターでは、地域への熱供給事業としては日本初となる太陽熱の冷暖房利用等、再生可能エネルギーを積極的に活用する。また、停電等の非常時にも熱・電気の供給を部分的に継続することによって、エネルギーセキュリティの向上を図る。
ネットワークで連携する3施設は、港区公共公益施設、港区が誘致する愛育病院、既存の施設を改修・整備する港区児童福祉施設。エネルギーセンターと、情報通信技術(ICT)を活用して連携し、エネルギー需給を一括管理・制御するシステム(スマートエネルギーコントロール&マネジメントシステム「SEMS」)を導入する。これらを活用し、地域全体の低炭素化に向け、スマートエネルギーセンターから建物側の設備を制御する等、最適な需給調整を実施する。地域への熱供給事業で建物側の制御をするのは日本で初めて。
これらにより、1990年基準と比べてCO2排出量を約45%削減するとともに、防災に強いまちづくりをめざす。将来的には、田町駅東口北地区の西側エリアの開発に合わせてスマートエネルギーセンターを設置し、先行する東側エリアのスマートエネルギーセンターと連携することを予定しており、田町駅東口北地区全体で、約45%のCO2削減を図る。
同社は「チャレンジ2020ビジョン」で掲げた、地域全体でエネルギーを賢く使う「地域のスマート化」を本地区で具現化し、他の地域への展開を図る考えだ。
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