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2020年エコカー向け電池市場は、11年比8.8倍1兆7,000億円に拡大

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2020年の次世代自動車向け電池市場は1兆6,996億円(2011年比8.8倍)に、そのうち、プラグインハイブリッド車(PHV)向けは7,531億円(同比73.9倍)、ハイブリッド車(HV)向けは4,600億円(同比4.6倍)、電気自動車(EV)向けは4,854億円(同比5.7倍)となる見通し。総合マーケティング会社の富士経済が、次世代自動車と輸送機器分野の電池(蓄電デバイス)市場を調査した結果として発表した。

HVの世界生産台数は、2011年見込は91.7万台、2020年予測は555.7万台(11年比606.0%)。電池市場の内訳をみると、ニッケル水素電池市場は2011年見込が903億円、2020年は1,262億円(2011年比139.8%)に、リチウムイオン電池市場は、2011年見込が88億円、2020年は3,338億円(2011年比3793.2%)になると予測する。

HV市場は、トヨタ自動車「プリウス」と本田技研工業「インサイト」が牽引し、2011年の生産台数の80%近くを日本で生産している。日本の他、アメリカでも販売されているが、日本からの輸出比率が高い。2015年以降、世界的な燃費規制の強化等を背景に、各自動車メーカーがラインアップを強化し、日欧米の各エリアでのHVの生産・販売が進むと予測する。

蓄電デバイスは、現状「プリウス」「インサイト」に採用されているニッケル水素電池が中心であるが、国内外で既にリチウムイオン電池の採用が始まっている。しかし、コストやパフォーマンスを重視するケース等で、今後もニッケル水素の需要は続くと見ている。PHVやEVが本格投入される2015年前後には、リチウムイオン電池の量産効果によるコスト低減により、HVにおけるリチウムイオン電池の採用が拡大すると予測する。

PHVの世界生産台数は、2011年見込が6,900台、2020年予測が110万台(2011年比15942.0%)。蓄電デバイスはリチウムイオン電池が主流で、リチウムイオン電池市場は2011年見込が102億円、2020年予測は7,531億円(2011年比7,383.3%)になる見込み。

PHV市場は、2010年末のGeneral Motors「Volt」を皮切りに、2012年以降はトヨタ、本田、Daimler、Ford Motorなどが市場投入を予定している。世界各国の燃費規制強化が追い風となりPHV市場の拡大が予測されるおり、それに伴い蓄電デバイス市場も拡大する。しかし、電池コストの低減が進み、PHV市場よりもデバイス市場の伸びは鈍化すると見られる。応用製品価格に占める電池コストの比率は2011年で50%弱が見込まれるが、2020年には30%弱になると予測する。

EVの世界生産台数は、2011年見込が39,400台、2020年予測が38.3万台(2011年比972.1%)。蓄電デバイスはリチウムイオン電池が主流で、リチウムイオン電池市場は2011年見込が845億円、2020年予測が4,854億円(2011年比574.1%)になる見込み。各国で、EV向けに展開する電池メーカーによる電池工場の建設計画が相次いでいる。メーカー間の競争激化により、電池コストの低減が進み、EV市場よりもデバイス市場の伸びは鈍化すると見られる。現状のリチウムイオン電池技術をベースとしたEV開発では、走行距離や急速充電による電池の劣化など課題も多く、2020年までは走行距離が限定されたコミューターカーなどで限定的に需要創出が進んでいくと見通し。

電動式自動二輪車市場は、電気モーターを利用して走行する自動二輪車を対象としているが、現在の市場は生産・販売共に中国が大半を占めており、それ以外の地域ではほとんど市場は形成されていない。蓄電デバイスは、鉛電池の採用が主流であるが、今後は高容量のリチウムイオン電池を採用した製品の割合が上昇すると見込まれる。2013年以降リチウムイオン電池市場は一層の拡大が見込まれる。特に、現状でガソリンエンジンの自動二輪車が普及しているインド・インドネシア・タイ・ベトナムなどのアジア諸国が有望と見られる。

HV、PHV、EV、燃料電池自動車(FCV)を対象とした自動車および輸送機器分野における蓄電デバイスの応用製品市場(世界生産台数)は、現状ではHVが市場の95%を占める。今後PHV・EVの投入や普及が進むことで、HVのシェアは下降するが、2020年でも80%弱を占めると見られる。2012年以降、PHVとEVは環境規制の強化や導入補助制度などを背景に大幅な市場拡大が見込まれる。特にPHVの伸びが見込まれ、2011年には1%未満のシェアが2020年には15%に上昇すると見られる。

蓄電デバイス市場全体では、2011年は40%近くを電動式自動二輪車向けが占め、HV向けやEV向けが20%程度を占める。2020年には、電動式自動二輪車向けは15%程度に下降し、HV・EV向けは横ばい、PHV向けが30%強になると予測される。

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