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創・蓄・省エネ向け電力ファシリティ分野の電流センサ市場、20年に2.8倍に拡大

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矢野経済研究所は、太陽光発電システムのパワーコンディショナーや電力量計、電力の見える化システム等の用途で使われる電力ファシリティ分野の電流センサ国内市場について調査した結果を発表した。2020 年における同市場は、2011 年比2.8 倍の125 億円に拡大する見通し。

電力ファシリティ分野の用途別動向は以下の通り。電力量計(スマートメーター、電子式電力量計)用の電流センサの市場規模は2011 年で約10 億円だが、2017 年頃にピークの107 億円の規模になる見通し。その後、スマートメーターの新規設置需要が一段落した後は、検定(有効期間10 年)を中心とした需要になり、73 億円前後の市場規模で推移すると予測する。電力量計の内部には電流センサが2 つ備わっており、電力量の計測に使用される。2012 年以降、スマートメーターの導入と整備が予定されており、政府では「5 年以内に総需要の8 割」という導入目標を打ち出している。これに合わせ、電力量計用電流センサの需要も急拡大する。技術的には、従来の電子式電力計では、CT(交流器)を適用することが多かったが、IEC 規格(国際電気標準規格)で歪み波形の適応が制定されたことから、国内電力量計メーカではホール式センサへの変更が進むとみている。

電力の見える化システム用については、2011年の市場は31億円で、2020年には47億円に拡大する見通し。住宅、工場、オフィス、店舗など、あらゆる領域でスマート化やエネルギーマネジメントシステム(EMS)の導入が進められている。電流センサは電力量計近傍や分電盤に装着され、分岐ごとの消費電力や発電システムの発電量の把握に使用される。電力の見える化により、省エネのための行動や将来的には機器の制御に結びつける目的がある。こうした取り組みは2011 年の東日本震災以降、一段と活発になっており、今後も成長が期待される。

太陽光発電パワーコンディショナー(PCS)用については、変換後(二次側)用と地絡検知用を合算した電流センサの市場規模を、2011 年で約2 億円と推計した。太陽光発電システムにおいて、PCSは太陽電池で発電した直流電力を交流に変換する役割を担い、電流センサはPCS の制御のために、変換前(一次側)と変換後(二次側)、地絡検知に適用される。住宅用PCS においては容量が小さいことから、一次側にはシャント抵抗を用いる事例が多いが、二次側は商用電力系統に接続されるためシビアな制御が必要となるため、精度が求められる電流センサは、近年、フラックスゲート方式が台頭している。

本調査は、車載用を除いた電流センサの国内市場について、電力ファシリティ分野と産業・設備機器分野の2つの需要分野に区分して行われた。電力ファシリティ分野は、創エネ・蓄エネ・省エネを目的とした機器およびシステム向けの電流センサを、産業・設備機器分野は、産業設備の制御や安全性確保を目的とした機器およびシステム向けの電流センサを対象としている。

電力ファシリティ分野の2011年の国内市場は44 億円で、国内市場全体の2 割とまだ小規模だが、再生可能エネルギーの導入や、あらゆる領域で進展するスマート化を要因に、大きな成長が期待される。2020 年における同市場は125 億円(2011 年比2.8 倍)に拡大し、産業・設備機器分野の同市場194 億円(2011 年比1.06 倍)とあわせ、両分野で319 億円の市場を形成すると見通し。

なお、今回の調査では、両需要分野とも、非接触式のセンサ(直交両用のホール式、磁気抵抗式、フラックスゲート方式、交流用のCT/ZCT)を対象とし、シャント式の電流センサは対象としていない。

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