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NEDO、地熱井の資産価値評価に関する報告書を公表

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新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、地熱資源量の調査等を目的に昭和55年度から全国72地点で地熱開発促進調査を実施してきたが、平成22年度で促進調査は終了し、促進調査により掘削し現時点でNEDOが所有している地熱井(調査井)については譲渡等を行うことになった。そこで、調査井の適正な資産価値を評価する方法を検討し、今回「地熱調査井資産価値評価法検討に関する報告書」を公表した。検討内容は以下の通り。

【1】不動産鑑定方法を用いた調査井から得られる蒸気等の資産価値評価の検討
調査井から得られる蒸気等の資産価値を評価する方法として、不動産鑑定で用いられている方法をもとに検討を行った。一般的に不動産鑑定では、不動産の再調達に要する費用に着目した「原価法」、不動産の取引事例に着目した「取引事例比較法」、不動産から生み出される収益に着目した「収益還元法」が広く用いられている。そこで、これらの方法について調査井から得られる蒸気等の資産価値評価への適用可能性を検討した。

「原価法」は、再調達原価からアプローチする方法であるが、調査井から得られる蒸気等の特徴に応じた機能性及びその減耗分の的確な把握は困難と考えられる。「取引事例比較法」は、国内外において地熱井の十分な取引市場がないことから、信頼に足る取引価格の設定が難しく適用は困難と考えられる。「収益還元法」は、調査井から得られる蒸気等を用いて、発電設備等を設置して発電事業を行うことを想定すれば、その資産価値を評価できる可能性がある。これらの検討を踏まえ「収益還元法」に基づき調査井から得られる蒸気等の資産価値の評価を検討した。

【2】収益還元法による調査井から得られる蒸気等の資産価値評価法
(1)収益還元法の基本的な考え方
「収益還元法」は、評価対象となる資産について、その資産を用いて将来において得られることが見込まれる収益を現在価値に割り戻して評価する方法である。具体的には、開発期間及び操業期間を設定し、開発期間において必要となる設備の設置等に係る支出、操業期間における収益を各年において算出するとともに、操業期間の終了後における撤去費を算出する。それらをそれぞれ現在価値に割り戻すことにより、最終的に評価対象となる資産の価値を算出する。 (2)収益還元法におけるパラメータ設定
収益還元法における各パラメータについては、調達価格等算定委員会「平成24年度調達価格及び調達期間に関する意見」及び国家戦略室コスト等検証委員会が平成23年12月19日に公表した発電コスト試算方法をベースとし、NEDOの知見等も踏まえて必要な項目を設定した。また、操業期間については15年とし、割引率についてはリスク等を考慮して設定し、ここで設定するパラメータ以外に各地点特有の事項がある場合には、必要に応じて考慮する。なお、今後さらに適切なものがあれば、必要に応じて見直すこととする。

【3】調査井を譲渡する際の適正な対価の考え方
調査井の資産価値評価法には、上記で検討した収益還元法の他にも、NEDOが一般的に行っている資産価値評価に基づき、調査井地点に現存する物品を取得したときの価格から減価償却を減じた残存価格とする方法がある。従って調査井の譲渡に当たっては、①調査井地域に現存する物品の資産価値、及び、②調査井から得られる蒸気等の資産価値の2つを計算し、より高い方を対価として用いることが適当である。

参考:NEDO - 地熱調査井資産価値評価法検討に関する報告書の公表について

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