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アタカ大機、溶融飛灰から放射性セシウムを分離除去する技術を開発

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アタカ大機は、焼却灰や飛灰を溶解処理する過程で発生する溶解飛灰から、放射性セシウムを分離除去する技術を開発したと発表した。本技術は、今後、長期にわたり放射性セシウムを含むがれき、草木類、農畜産物の焼却処分により発生する焼却灰や飛灰の除染・減容化への展開も期待される。

本技術は、溶解飛灰を洗浄して放射性セシウムを水へ抽出し、水に移行した放射性セシウムを、プルシアンブルーを用いた特殊な凝集沈殿によって分離除去・濃縮し、放射性二次廃棄物の減容化を実現するもの。サンプル試験では、まず、約85,800Bq/kgの溶解飛灰を水で洗浄して、埋立可能な5,000Bq/kg(国の基準値8,000 Bq/kg)とした。次に飛灰抽出液を特殊凝集沈殿法を用いて処理したところ、発生した汚泥(二次廃棄物)は最大で1億4,600万Bq/kg(乾燥物換算)となり、原溶融非倍よりも1,700倍濃縮することができた。

プルシアンブルーは人工的に合成された青色顔料で、内部に空隙を持つ構造を有しており、その空隙にセシウムを取り込むと考えられている。そのため、産総研でもセシウム吸着剤としての利用するための開発が進めている。

一方で、プルシアンブルーは粒径が小さく固液分離が困難という課題があった。同社は、プルシアンブルーを合成するときに用いる鉄イオンが、水処理で一般的に用いられている無機系凝集剤であることに注目。鉄イオンを過剰に加えることで、発生したプルシアンブルー微細粒子を凝集して固液分離の問題を解決した。これにより、除染効果を高め、放射性二次廃棄物の減容化を図った。

福島原発事故後、焼却灰から国の埋立基準を超える高濃度の放射性セシウムが検出され、関東地方を中心に各地でその保管場所がひっ迫し、問題となっている。溶解飛灰は、廃棄物を焼却して発生する焼却灰や飛灰から、リサイクルできるスラグ等を分離するための溶解処理を行う過程で発生する。溶解飛灰は、一般的には焼却灰と同様、埋め立て処分されている。

同社では、最終処分場に持ち込まれる前段階で、焼却灰から放射性セシウムを除去することが必要と考え、特に高温で処理されるために高濃度に濃縮された放射性セシウムが検出される溶解飛灰に着目し、今回の技術開発に至った。本技術は焼却灰や飛灰にも容易に展開できるという。同社は、水処理をコア技術に、廃棄物・リサイクル、埋立処分場、工場排水などの水処理プラントの建設をはじめ、土壌・地下水浄化などの環境装置の販売・メンテナンスなどを手掛けている。

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