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中国が主役となって第2四半期のクリーンエネルギー投資は前期から24%回復

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(7月20日、ブルームバーグ)世界経済の不調や政策の不安定さを後目に、2012年第2四半期のクリーンエネルギー分野新規投資は合計596億ドルまで回復した。これは第1四半期に比べて24%の増加だが、前年同期の725億ドルという記録的数値には届かなかった。

本日発表されたこの数値は、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが、全世界のクリーンエネルギー取引に関する世界で最も包括的なデータベースに基づいて算出したものである。この結果からは、クリーンエネルギー技術および機器メーカーへの投資と、資産投資との間に明確な差が見られる。前者が世界の経済と株式市場の低迷を反映して低調だったのに対し、後者は健闘した。

注目すべき点として、ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスが今回初めて小規模プロジェクトの四半期推定値を公表したことが挙げられる。過去に公表された四半期の数値には、ベンチャーキャピタル、プライベートエクイティ、公開市場、大規模資産投資だけが含まれていた。屋根上太陽電池などの小規模プロジェクトに関しては、年間の数値しか公表されていなかった。先に引用した2012年第1四半期と2011年第2四半期の数値は、比較可能な形に改訂されている。

第2四半期の結果で主役を務めたのは中国であり、4月から6月までの投資額は183億ドルと、前四半期から92%も急増した。これには、複数の大規模太陽電池および風力プロジェクトが、それぞれ数億ドルの資金を確保したことが寄与している。

欧州と米国の成長はこれほど顕著ではないが着実であり、前期に比べてそれぞれ11%および18%増加して、200億ドルおよび102億ドルとなった。世界全体で、太陽光への投資額は336億ドルと前期比19%の増加、風力は216億ドルで47%の増加だった。

ブルームバーグ・ニュー・エナジー・ファイナンスの最高責任者Michael Liebreichは、次のように語っている。「中国は最近、国内の太陽光発電の設置目標を4倍に増やした。風力タービンに関しては、ここ数年中国が圧倒的な差で世界最大の市場となっている。今回の数値を見れば、クリーンエネルギー分野で中国が中心的役割を担っていることがわかる。中国での供給側への怒濤のような投資が、再生可能エネルギーコストが急落した最大の理由の1つだった。現在中国では需要が急増しており、過剰設備が多少なりとも吸収される見込みがある」

全世界のクリーンエネルギー企業96社の株価を反映するWilderHillニュー・エナジー・グローバル・イノベーション指数(NEX)は、今回新たに15%下落し、企業が事業拡大のために株式市場から資金を調達することが引き続き困難であることを示した。第2四半期末時点でのNEXの値は115.25で、2007年11月の過去最高値に比べて75%低く、2003年の指数開始時点から15%しか上昇していない。

第2四半期のクリーンエネルギー分野の公開市場投資は、12億ドルに留まった。これは前期の記録的に低い値に比べると約2倍だが、前年同期からは75%減少している。ベンチャーキャピタルおよびプライベートエクイティ投資も低調で、今年第2四半期の値は15億ドルと、前期から28%、前年同期からは39%減少した。

一方で、公共事業規模の再生可能発電および燃料プロジェクトへの投資は、4~6月期(第2四半期)に強力に回復した。合計投資額は359億ドルで、前期から50%の増加だが、前年同期からはまだ24%低い値に留まった。

今年第2四半期に資金調達が行われた主な大規模プロジェクトとしては、英国沿岸の270MWのLincs洋上風力発電所(16億ドル)、米国における419MWのFlat Ridge風力発電所のフェーズ2(8億ドル)、中国における250MWのGuodian Shanxi Qinyuan Taiyue風力発電所のフェーズ2(3億1700万ドル)が挙げられる。中国における太陽光プロジェクトへの最大の投資は、Shanlu & Shengyu Bayannur Wuyuan発電所への3億1600万ドルだった。

屋根上太陽電池をはじめとする1MW未満の小規模プロジェクトへの今年第2四半期の投資額は215億ドルと推定され、前年同期比13%増となった。

Liebreichは次のように語る。「小規模プロジェクトが世界のエネルギー構成に占める割合は増加し続けている。特に、過去3年間に太陽電池モジュールの価格が75%も下落したことがそれに拍車を掛けている。最大の市場は引き続きドイツとイタリアだが、小規模太陽電池は世界の各地域で普及し始めており、米国、日本、中国での設置が着実に増え続けている。コストの低下に伴って、今後さらにサンベルト地域での普及が進むと見られる」

この四半期で最大のベンチャーキャピタルおよびプライベートエクイティ取引は、米国Fisker Automotive社によるプラグイン・ハイブリッド自動車開発のための1億4800万ドルの調達と、やはり米国のSapphire Energy社による藻類原料のバイオ燃料事業のための1億4400万ドルの調達だった。公開市場での最大の取引は、中国の太陽熱温水器企業Jiangsu Sunrain Solar Energy社の3億4000万ドルの株式公開だった。

小規模クリーンエネルギーの部門の中では、バイオマスと廃棄物発電が14億ドルの投資を記録し、前期から22%の減少となった。バイオ燃料は12%減少して7億5000万ドル、小規模水力(50MW未満のプロジェクト)は30%減少して11億ドルとなった。スマートグリッドや先進輸送技術といったエネルギー・スマート技術は74%増の11億ドルと健闘したが、それでも前年同期における取引額よりは少なかった。

記事内容お問い合わせ先:Angus McCrone amccrone1@bloomberg.net

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