東レは、透湿性と防水性を合わせ持ちながら生分解性のある「微多孔ポリ乳酸フィルム」の開発に成功したと発表した。農業用マルチフィルムや紙おむつ・生理用品などの生活資材向けに、大きく拡大が期待できる新素材として、2014年までのなるべく早期に生産技術の確立を目指す。
透湿・防水性のあるフィルムは、農作物の保温や雑草抑制などに効果のある農業用マルチフィルム、紙おむつ・生理用品などのヘルスケア用途、使い捨てカイロなどの包装用途をはじめ、日常のさまざまな場面で利用されている。従来は、主に「微多孔ポリエチレンフィルム」が使用されていたが、廃棄物処理問題や環境負荷低減の観点から、生分解可能なポリマーへの置き換えが切望されていた。