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政府、バイオマス事業化戦略(案)を発表 2020年には5000億円産業に

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農林水産省は、8月16日に「バイオマス事業化戦略(案)」を発表した。同戦略は、バイオマス活用推進基本計画の目標達成に向け、コスト低減と安定供給、持続可能性基準を踏まえつつ、技術とバイオマスの選択と集中によるバイオマス活用の事業化を重点的に推進し、地域におけるグリーン産業の創出と自立・分散型エネルギー供給体制の強化を実現していくための指針。2020年までにバイオマス関連産業を5000億円規模に拡大させることを目指す。

2020年の利用率目標がエネルギー利用により達成された場合、同戦略の実施によるエネルギーポテンシャル(年間)は、下記のように見込まれる。
(1)バイオマス発電:約130億kWh(約280万世帯分)
(2)燃料としての利用量:原油換算で約1180万kL(ガソリン自動車約1320万台分)
(3)温室効果ガスの削減量:約4070万t-CO2(温室効果ガス排出量の約3.2%相当)

具体的な戦略は、以下の通り。

【戦略1】基本戦略
■コスト低減と安定供給、持続可能性基準を踏まえつつ、技術とバイオマスの選択と集中による事業化の重点的な推進
■関係者の連携による原料生産から収集・運搬、製造・利用までの一貫システムの構築(技術(製造)、原料(入口)、販路(出口)の最適化)
■地域のバイオマスを活用した事業化推進による地域産業の創出と自立・分散型エネルギー供給体制の強化
■投資家・事業者の参入を促す安定した政策の枠組みの提供

【戦略2】技術戦略(技術開発と製造)
■事業化に重点的に活用する実用化技術の評価(概ね2年ごと)
■ 産学官の研究機関の連携による実用化を目指す技術の開発加速化(セルロース系、藻類等の次世代技術、資源植物、バイオリファイナリー 等)

【戦略3】出口戦略(需要の創出・拡大)
■ 固定価格買取制度の積極的な活用
■ 投資家・事業者の参入を促すバイオマス関連税制の推進
■ 各種クレジット制度の積極的活用による温室効果ガス削減の推進
■ バイオマス活用施設の適切な立地と販路の確保
■ 高付加価値の製品の創出による事業化の推進

【戦略4】入口戦略(原料調達)
■バイオマス活用と一体となった川上の農林業の体制整備(未利用間伐材等の効率的な収集・運搬システムの構築等)
■ 広く薄く存在するバイオマスの効率的な収集・運搬システムの構築(バイオマス発電燃料の廃棄物該当性の判断の際の輸送費の取扱い等の明確化等)
■ 高バイオマス量・易分解性等の資源用作物・植物の開発
■ 多様なバイオマス資源の混合利用と廃棄物系の徹底利用

【戦略5】個別重点戦略
■「木質バイオマス」「食品廃棄物」「下水汚泥」「家畜排せつ物」「バイオ燃料」の5分野についてそれぞれ重点戦略を策定

【戦略6】総合支援戦略
■ 地域のバイオマスを活用したグリーン産業の創出と地域循環型エネルギーシステムの構築に向けたバイオマス産業都市の構築(バイオマスタウンの発展・高度化)
■ 原料生産から収集・運搬、製造・利用までの事業者の連携による事業化の取組を推進する制度の検討(農林漁業バイオ燃料法の見直し)
■ プラント・エンジニアリングメーカーの事業運営への参画による事業化の推進

【戦略7】海外戦略
■ 国内で我が国の技術とバイオマスを活用した持続可能な事業モデルの構築と、国内外で食料供給等と両立可能な次世代技術の開発を進め、その技術やビジネスモデルを基盤にアジアを中心とする海外で展開
■ 我が国として、関係研究機関・業界との連携の下、持続可能なバイオマス利用に向けた国際的な基準づくりや普及等を積極的に推進

なお、下記データにて現時点で想定される事業化モデルを参照することができる。

参考1:農林水産省 - バイオマス活用の事業化モデル(PDF)

参考2:農林水産省 - バイオマス事業化戦略検討チーム(第9回会合)配布資料

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