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レアアースのジスプロシウムを使用しないモーター用磁石

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東芝は、レアアースの中でも特に希少なジスプロシウムを一切使用しないモーター用の「高鉄濃度サマリウム・コバルト磁石」を開発した。同開発品は、モーターの実使用温度域(100℃以上)において、現在一般的に採用されている耐熱型ネオジム磁石と同等以上の磁力を持つのが特長。同社は、2012年度末の市場投入を目指す。

耐熱性が要求される自動車・鉄道車両の駆動モーターや産業用モーターは、磁力の高いネオジムの一部をジスプロシウムで置き換えた耐熱型ネオジム磁石が一般的に使用されている。しかし、ジスプロシウムの鉱山が地球上の一部地域に集中しているため、昨今、価格高騰や輸出規制が課題となっており、ジスプロシウムを使用しなくても実使用温度域で高い磁力を持つ高性能磁石の開発が望まれていた。

そこで同社は、ネオジム磁石に比べ磁力が劣るサマリウム・コバルト磁石に、当社独自の熱処理技術を適用し、100℃以上のモーターの実使用温度域では耐熱型ネオジム磁石と同等以上の磁力をもつ「高鉄濃度サマリウム・コバルト磁石」を開発。磁力を増大させるために鉄の配合量を従来の15%から20~25%(重量比)に増やした後に、焼結時の温度、時間、圧力の最適化などの熱処理条件を工夫することで、磁力の阻害要因となっていた酸化物や高銅濃度異相を低減させた。

同開発品を搭載したモーターは、耐熱型ネオジム磁石を搭載したモーターと同じサイズで、同等の性能があることも確認しており、自動車・鉄道車両・工作機械・エレベータなどで使用される耐熱性が高く、高性能かつ小型であることが求められるモーターに適している。

なお、今回開発した磁石の一部の技術及びそれを用いたモーターにはNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)の希少金属代替・削減技術実用化開発助成事業の成果が含まれている。

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