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九州大、風況シミュレータでレンズ風車の被災地区導入支援

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九州大、風況シミュレータでレンズ風車の被災地区導入支援

九州大学は、環境GIS研究所と共同で、非定常・非線形風況シミュレータRIAM-COMPACT(R)を用いた「レンズ風車」の震災地区への導入支援を目的とした数値風況診断を実施した。同診断の実施により、レンズ風車を故障させずに効率的な発電が可能な立地点を選定することが可能になる。

レンズ風車は、同大発のベンチャー企業が開発した次世代小型風力発電機。羽根の周りのリングが風を集めることにより、従来の小型風力発電機の2~3倍の発電量が得られるのが特長。今回の研究は、宮城県亘理町の建物屋上へ1kWのレンズ風車を建設することを目的として実施されたもの。

具体的には、まず、気象庁が提供するGPVデータに基づいて、対象地区の卓越風向(1年を通じて風が最も強く吹く風向きのこと)を評価。その結果、同地区では北及び南東が卓越風向であることが分かった。次に、最新の地理情報システム(GIS)を用いて、レンズ風車を設置する建物形状を数十㎝レベルで忠実に再現。そして、先に得られた卓越風向に対して、RIAM-COMPACT(R)を用いた高解像度数値風況シミュレーション(数値風況診断)を実施した。

その結果、建物屋上からは気流が常に剥がれ、複雑な風の乱れが形成された。この気流の中に風車が設置されると、風車の故障や発電量の低下につながる。一方、その剥離流の上部には、周辺の気流よりも風速が大きく、気流の乱れた小さい領域が形成される。よって、剥離流を避け増速流をうまく捉えるように風車ハブ高さを決定する必要がある。同研究では、数値風況診断の結果に基づいて、レンズ風車のハブ高さを6㎝に決定した。

なお、同レンズ風車は今年8月29日から運用開始され、発電した電気はNHKが開発したロボットカメラの電力源として利用されている。

【参考】
ニュース - 九州大、気流の「見える化」で風力発電の発電量を調査(2012/8/9)
九州大学 - レンズ風車の震災地区導入支援のための数値風況診断を実施(PDF)

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