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ゲリラ豪雨で都市型水害が増加 雨水貯留浸透ますでの対策が急務

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三国プラスチックスの雨水貯留浸透技術

今夏、各地で起こった記録的な集中豪雨は洪水や土砂くずれなどの被害をもたらし、コンクリートに覆われた都市部では雨水処理システムの脆弱さが浮き彫りになった。雨に強い都市づくりが急務とされるなか、雨水貯留浸透技術が注目を集めそうだ。

雨水排除から貯留浸透による流出抑制へ

首都圏で相次いだ局地的豪雨

首都圏で相次いだ局地的豪雨

8月5日、東京都雑司ヶ谷の地下マンホール内で下水管工事中の作業員5人が雷雨による急な増水で流され、遺体で発見された。この水害事故を受け、関係省庁は局地的な大雨への対応に乗り出した。気象庁は「犠牲者ゼロ」を目指して、気象情報に関する3つの対策を発表。雷注意報等で突発的な雨の強まりへの注意を喚起する緊急措置や今年度中の防災気象情報の利用促進のガイドラインの作成・公表、平成22年度から局地的な大雨の予測技術の開発を進めるとしている。

国土交通省は、8月21日に第1回「局地的な大雨に対する下水道管渠内工事等安全対策検討委員会」を開催し、対応策の検討を始めた。同省では、本年度「雨に強い都市づくり支援事業」を創設し、「雨水の排除」によるハード対策を主とした方策から、「貯留浸透による流出抑制」によるハード対策と住民の災害対応を支援するソフト対策を組み合わせた総合的対策へと転換を図り、計画策定や公共施設・業務ビルなどの対策強化、民間の自助対策に対する補助を設けている。

貯留浸透施設や雨水浸透ますの需要増大/h2>
三国プラスチックスの雨水貯留浸透ます「雨太郎」

首都圏で相次いだ局地的豪雨

三国プラスチックスの雨水貯留浸透ます「雨太郎」

三国プラスチックス(本社:大阪府)の雨水貯留浸透ます「雨太郎」

(社)雨水貯留浸透技術協会の忌部正博氏は、雨に強い都市づくりに必要とされる主な技術として、
「流出抑制予測技術」、
「雨をゆっくり排水する技術」、
「道路に降った雨をゆっくり排水する技術」、
「各家庭での雨水貯留浸透」
の4つをあげる。緑地の保全や窪地の利用、浸透適地での地盤浸透など地域の雨水貯水浸透機能を活かしつつ景観や住環境に合った貯留浸透施設を効率よく配置し、雨水の河川や下水道への流出を抑制する技術だ。

雨水貯留浸透は、河川の普段の水量増加、湧水の保全、水質向上および豊かな生態系の保全、ヒートアイランド現象の改善に寄与すると考えられる。経済的でもあり、例えば、窪地に砂利を敷いても浸透施設で、小規模で建設費をおさえて手軽に作れる。雨水利用の貯留タンクは、水資源、ひいては水道料金の節約になる。

雨水貯留浸透技術協会は評価認定制度を導入し、三国プラスチックスやブリヂストンの公園や駐車場の地下を活用する工法などを認定している。自治体の取り組みでは、小金井市は各住宅への雨水浸透ますの普及率が50%で世界一である。

忌部氏は、「河川の政策にもっと流域で取り組む視点、施策を入れるべきだ。雨水貯留浸透は健全な水循環の構築に不可欠で、河川、下水道、都市計画、公園、道路、農業など多くの関連部局の理解と横のつながりを深め、産官民が協働で取り組める仕組みを創成していかなければならない」と語る。気候変動の影響で増えているともいわれる局地的大雨。河川の急激な増水や都市の冠水などを防止するために、包括的に雨水貯留浸透技術を導入する仕組みづくりが求められている。

※「三国プラスチックス株式会社」は、2008年10月1日、「ミクニプラスチックス株式会社」に社名を変更しています。

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