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米財界、オバマ氏のグリーン経済政策を支持

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日本の再生可能エネ企業には国内より有利

2050年までに温室効果ガスを8割削減、再生可能エネルギーに1500億ドル投資、500万人のグリーン雇用を創出・・・。大胆な政策を打ち上げるオバマ氏だが、金融危機の影響で太陽光、風力、バイオ燃料など代替エネルギー系ベンチャーキャピタルは干上がり、計画の無期延期や破綻する企業も出てきている。新政権の行方をホワイトハウスの事情に詳しい米ジャーナリストに聞いた。

オバマ氏

原油価格は4ヶ月でピーク時の半分以下に下がり、再生可能エネルギーのベンチャーキャピタルは大打撃を受けているというが、オバマ氏のグリーン経済政策は財界や国民の支持を受けており、それが圧勝という選挙結果をもたらしたと米ジャーナリストはみる。

電気自動車メーカーのテスラ・モーターはセダンの生産計画を延期し、従業員をレイオフしたばかり。ロンドンの新エネルギー調査会社によると、代替エネルギーのプラント建設計画は232億ドル(第2四半期)から178億ドル(第3四半期)に縮小したという。
また、ウォール街のアナリストらは、化石燃料価格の下落がオバマ政策の足かせになるとの見方を示す。たとえば、天然ガスの価格が8ドル/1000立方フィート(28.3m3)以上なら風力や太陽光発電が明らかに有利だが、6ドル台の現状(10月末)では、ガス火力発電が有利という。

今後のアメリカの政策について、BNAのスティーブ・クック氏は「すでに多くの再生可能エネ・プロジェクトが計画されており、一時的に計画に遅れが生じたとしても、完全に中止になることはない」との見方を示した。その理由は、選挙の直前に下院を通過した、再生可能エネルギーに対する30%の免税措置法案。景気後退局面では免税の効果は大きい。さらに、米経済界はオバマ氏の掲げる500万人のグリーンジョブ創出プランを大歓迎しているという。

同氏は「大統領の手腕は就任後1ヶ月のうちに議会でどれだけ多くの法案を通過させるかにかかっている」という。その点、民主党が多数派であるいま、オバマ氏が示すグリーン経済政策は一気に加速するとみてよさそうだ。ただし、「"バブル化"には注意すべき」とのこと。 「クリントン政権のITバブルにブッシュ政権の住宅バブルで米国民はうんざりしている。政治家は即効性のある解決策を提示したがる。それが支持率を高める最善策であり、そのアイデアをひねり出す参謀たちを抱えている。しかし、国民はもっと地に足のついた経済政策を必要としている。本来連邦政府の政策とは、堅実なものであるべきなのに、過去16年間逆のことをしてきた。国民はアンチ・バブルなグリーン政策を期待している」(S.クック氏)

日本の産業界はどう対応すべきだろうか―。当面、為替は円高に動くと見られ、輸出には不利。オバマ政権は雇用創出を重視しており、諸外国には対米輸出国に対して輸入増を迫るとみられている。したがって、日本企業は対米輸出よりも現地法人化を目指すべきだろう。すでに複数の州政府が外資企業の誘致に積極策を打ち出しており、展示会などを通じて有力企業に個別にアプローチを始めている。再生可能エネルギーへの免税や低利融資、キャッシュバックなど、大胆な政策意思決定を好むアメリカでは、日本よりも有利なビジネスができる可能性もある。

三菱電機が納入した太陽光パネル

三菱電機はカリフォルニア州の精米メーカーFarWest Rice社の精米所に1,000kWの太陽光パネルを納入している。「無鉛はんだモジュールが受注の決め手となった」とのこと。カリフォルニア大気資源委員会(CARB)は今年6月、カリフォルニア州の温室効果ガス排出量を2020年までに30%削減するための「気候変動スコーピング計画草案(Climate Change Draft Scoping Plan)」を発表しており、1/3の電力を再生可能エネルギーでまかなう計画も含まれる。先進的な環境政策を推進する州では、三菱電機のような大型受注も狙えそうだ。

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