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丑年でも環境審議は早足で進む!? 09年国会、委員会のゆくえを占う

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衆議院環境委員会委員長・水野賢一氏

衆議院環境委員会委員長
水野賢一氏

6日、麻生首相が環境対策と景気対策を両立させる「日本版グリーン・ニューディール構想」の策定を指示した。洞爺湖サミットにわいた昨年以上に2009年は政治の「環境シフト」が加速する気配だ。改正土壌汚染対策法など、今年は多くの環境関連法や施策の検討が山場を迎える。年頭に審議会等の動きを押さえておこう。


土対法が今国会の焦点に

2009年の最大の関心事は、土壌汚染対策法の改正である。昨年12月に答申「今後の土壌汚染対策の在り方について」がまとまっており、これを踏まえてまとめられた改正法案についての審議が今通常国会でいよいよ始まることとなる。衆議院環境委員会の水野賢一委員長も環境関連では「土壌汚染対策法の改正案が今通常国会の最大の議論になる」と見ている。

2003年に施行された土壌汚染対策法では、見直し時期を10年後と定めている。つまり2013年が目安になるが、それが前倒しされた背景には「土壌汚染の場外搬出が汚染拡大につながるという懸念、汚染によって土地売買ができないブラウンフィールド問題」(水野氏)など現行法の課題が顕著になってきたことがある。また「東京の築地市場の移転先で見つかった土壌汚染など」で世間の関心が高まり、早期の改正に踏み切った。

答申では、自主的調査により汚染が発覚した時の報告や、搬出汚染土壌管理票による確認の義務化の必要性などが指摘された。規制は強化される方向にある。しかし、搬出汚染土壌管理票による管理の徹底は、汚染土排出事業者にとっても、処理事業者にとっても「優良さ」で他社と差別化を図る道具でもある。法改正を市場拡大のチャンスにつなげられるはずだ。ブラウンフィールドを土地売買の表舞台に引き出すことができれば、景気浮揚や雇用対策への波及効果も期待できるだろう。

COP15に向け国内排出量取引は?

法改正以外では、今通常国会の一般審議で注目されるのは、やはりポスト京都議定書への対応だ。次期約束期間が決まるであろう年末のCOP15までに、日本がどのような姿勢で交渉に臨むのか、その裏付けとなる国内対策をいかに充実させるかなどについて議論が深まりそうだ。

昨年の流れからみると、産業界の関心が高まっている国内排出量取引が焦点の一つになるだろう。現在は自主的にCO2排出量の枠(キャップ)を決め、それに対する過不足分を取り引き(トレード)する。一方、排出量取引で先行するEUは公的機関がキャップを設定する。日本の仕組みは国際標準とは異なるうえ、キャップを緩めに設定できるため意味がない、などの批判がある。

「努力をするほど得をすることが経済的インセンティブになる。でも排出枠を自分で決められるなら、最初から緩い目標を設定するほど得をする。これでは本来の趣旨と違う形になるという危惧を強く持っている。やるからには国がキャップをかけるべき。トレードだけではなく、キャップのかけ方についても試行錯誤が必要だ。業界任せではいかん、と」。これはあくまで水野氏の私的見解だが、排出量取引は産業界への影響が大きいだけに、審議の行方が注目されるところである。

一方、環境税について水野氏は、「かつては聖域であった道路特定財源も含め、税制全体としてグリーン化を考えられるようになった」と見ている。グリーン税制に大きく舵を切るとしたら、今通常国会かもしれない。

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