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さかなクン、生物多様性を語る

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生物多様性の魅力を守り、引き出す企業に期待

「ちょっと一歩外に出てみれば、生物多様性には草木、魚、動物-すぐにたくさんのものに出会うことができます。」著名人による生物多様性の広報組織「地球いきもの応援団」メンバーであるさかなクンに、ビジネスパーソンが生物多様性について考えを深める手法を聞いた。

トビウオの仲間たち(トビウオ類)・クロマグロの漁場が...

さかなクン

さかなクン
東京海洋大学客員准教授、お魚らいふ・コーディネーター、環境省 地球いきもの応援団。魚や海・自然への興味を引き出し、漁業魚食と環境保全への理解が増すよう、全国規模で講演をいう。年齢は、成魚。

お魚の多様性は世界中で、およそ2万5千種。そのうち、なんと日本産で4000種以上が知られています。多種多様なお魚がくらす魅力いっぱいの国です。しかし、漁師さんの漁船に乗せていただき、沖で漁獲されるお魚を見ると、信じられない現実を目の当たりにすることがあります。

私のくらす千葉。房総半島では漁師さんの網により南方に分布し、今まで大量に獲れることのなかったギマやツバメコノシロが、時として大量にとれて漁師さんと一緒に"なんで?"と驚くことがあります。東北の海で、より南の海でとれるトビウオが大量にとれていたり、昨年(2008年)は、北海道の海でクロマグロの幼魚がたくさんとれ、漁師さんが驚かれていました。

多種多様な生命のバランスで成り立っています。そのバランスが崩れると、恐ろしいことが起きてしまいます。たとえば、お魚を乱獲すると、お魚たちが食べていた分のプランクトンをクラゲたちが食べて育ち、たくさん繁殖する...。また、お魚のくらせないような汚された水域でもクラゲは適応して大繁殖するともいわれます。

また、クラゲやオニヒトデならば大発生として問題となり、サンマやアジやイワシだと豊漁といわれ喜ばれます。でも、それは人間から見た話で、どちらも生態系のバランスの変化なのではないでしょうか?

水は、生き物にとって必要なものも、そうでないものも何でも溶かします。水の中でくらす生き物にとって、わずかな環境の変化も、時には重大な状況になってしまうことがあります。また、川や湖でくらすタナゴ類と二枚貝の関わりのように、すべての生き物の間には目に見えない糸でつながっているような関わりがあります。 外に出て自然に目を向けると、全ての環境にかけがえのない重要さがあることに気づきます。

網にかかったお魚の多くが捨てられることも!

食用としていただくお魚の種類は実はすごく少ないです。一方、マグロを見れば、なんと世界中で漁獲されるマグロ類のおよそ1/4もの量を日本人が食べていると言われます。本来貴重なマグロの仲間は、厳しい海の世界で、数百万もの数の卵の中から、数年かけて立派な親になれるのはわずか数匹。また、マグロをとるために漁師さんは時には命をかけます。マグロをいただけるというありがたさ!今以上に尊んでいただきたいです。そして、日本の季節と旬と土地ならではの様々なお魚を大事にすべきだと思います。美味しいのに、姿・形や色・大きさによって流通しないお魚が実に多く、せっかく漁獲されたお魚の多くが捨てられてしまうこともあります。

生物多様性の変化に合わせたスタイルを

量販店の皆様が、漁獲された様々なお魚の中から、今まで食用として扱われなかったお魚を、お魚にあわせた様々なお料理法で、美味しさの引き出し方を探求され、漁師さんから、どの魚をどう食べたら美味しいかを教わったり、それを店舗で消費者にお伝えされて、大変にご好評を得られたとの報道に接しました。すばらしいことだと思います。MSC認証や海のエコラベルは、日本海側のズワイガニをはじめ、日本でも広がっています。釣り、定置網、底曳網漁など、どういう漁法で、どうやってお魚が届けられているのか、自分自身ももっともっと皆様とともに知っていきたいです。

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