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ICT化した「養液土耕システム」で施設栽培の省力化、収量増

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ICT化した「養液土耕システム」で施設栽培の省力化、収量増

情報通信機器の開発会社、ルートレック・ネットワークスは、明治大学黒川農場との産学連携事業として、M2Mプラットフォームによる養液土耕システム「ZeRo.agri(ゼロ・アグリ)」の提供を2013年3月より提供開始すると発表した。

本システムでは、日本の国土の65%を占める中山間地域の中小規模施設栽培において、従来の培養液管理システムの初期導入コストを1/5に大幅削減するとともに、ブロードバンド網を利活用した遠隔制御技術により、施設栽培の省力化と収量アップ、環境保全型農業を実現することができるという。

M2M(Machine-to-Machine または Machine-to-Management の略)プラットフォームは、人手を介さずに設備や機械等を遠隔監視や遠隔制御する機器間通信基盤のことをいう。「ZeRo.agri(ゼロ・アグリ)」は、同社が開発したWi-Fi利用無線子機とM2Mクラウドを利用した、M2Mプラットフォーム「ZeRo(ゼロ)」を用いて、黒川農場が研究を進める環境保全型農業「養液土耕栽培」を実現したもの。

同社は、この「養液土耕栽培」をスモール・スタートできる「ZeRo.agri」として、中小規模の施設園芸市場への販促活動を進めていく。さらに、農業生産法人ならびに農業資材商社と連携し、きめ細やかに市場ニーズに応えていく考えだ。「ZeRo.agri」の初期導入費用は1台120万円(税別)~、クラウド利用料が1万円/月(税別)~を予定している。同社は本システム関連事業で、今後3年間に4億円の売り上げを見込む。

黒川農場で実証研究をされている「養液土耕栽培」は、土壌に作物を栽培し、灌漑水に肥料を溶かして、水と肥料を同時に必要なだけ供給する栽培方法(潅水施肥)。水耕栽培と土耕栽培の折衷農法として、導入コストは従来の水耕栽培に比べて圧倒的に少なくなる上に、必要な肥料を必要な時期にだけ供給するため、肥料の利用効率が上がり、環境に排出される肥料が少なくなるという環境保全効果が非常に高い農法だという。

水の少ない地域で技術革新した「養液土耕栽培」を、雨の多い日本の風土に適した管理指標を生成して体系化するためには、施設内の日射量、温度、湿度、EC値(電気伝導度値。土壌中に存在している肥料分の含有傾向を数値で表したもの)等のセンサー情報と作物の育成との関係を、時系列に分析調査する必要があり、そのために、低コストで正確に情報収集及び制御を可能とする、ルートレック・ネットワークス独自のICT技術であるM2Mプラットフォーム「ZeRo(ゼロ)」を活用した。

「ZeRo.agri(ゼロ・アグリ)」は、すでに黒川農場との共同研究を経て製品化の目途が立ち、提供開始に向けて準備が進んでいる。

「養液土耕栽培」は、その栽培効率の良さから、発祥地のイスラエルをはじめとして、フィリピンの花卉栽培、マレーシアの高設イチゴ栽培、タヒチでのブドウ栽培等、世界においても高品質で収益性の高い栽培法として注目されている。

特に、日本のように、中山間地域(中間農業地域と山間農業地域)での農地が多い国土においては、施設栽培で「養液土耕栽培」を用いることで、トマト、きゅうり、アスパラガス、セルリ、なす等の高品質な農作物が、灌水施肥の自動管理のもと、少人数の農家によって持続生産することが可能となる。

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