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イタリアの大学研究機関が北九州に進出、北九州市立大学と植物工場の実証実験

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フィレンツェ大学国際プラントニューロバイオロジー研究所は、北九州市および北九州産業学術推進機構(FAIS)の支援のもと、北九州学術研究都市内に「北九州研究室」を開設した。同研究室では、北九州市立大学国際環境工学部と共同で、効率的な植物工場の開発を行うため、LEDを用いた光合成の研究や栽培システムについての実証実験を行う。今回、同研究室の開設にあたり、それぞれの機関の代表者が出席のもと、これからの日欧の共同研究について考える、記念セミナーを開催する。

国内外で「植物工場」の研究が盛んに行われているが、レタスなど一部の葉もの野菜の生産が実用化されているのみであり、適用拡大に向けて、光要求性の高い果菜類や穀物生産を実現する栽培の高度集約化および生産に係るエネルギーのより一層の低減化が大きな技術課題となっている。

北九州市立大学では、半導体技術と最新の植物生理学を組み合わせ、日本・イタリアの国際連携によりこの問題に取り組み、新規に開発した高性能ICチップ制御型の高輝度LED光源を用いて、エネルギーとしての光(光合成、特に植物の成長に適した波長、光量の照射及び光合成反応サイクルに合わせた間隔での照射による省エネルギー化制御)と、環境情報としての光(遺伝子発現制御、植物に病原抵抗性を付与する遺伝子群や青果物の成熟を制御する遺伝子の発現制御)の機能を最大限に引き出すための研究を行っている。

「北九州研究室」設置による共同研究では、本研究成果を活用しつつ、招聘研究者の有する優れた植物生理学のシーズと本地域における半導体・LEDに関する技術蓄積を融合し、省エネルギー・超高度集約型植物栽培のシステム化に向けて、「更なる光合成の高効率化を実現する光源開発・高周波制御技術の開発」「開発光源の機能検証(遺伝子発現及び機能性成分含量の側面から)」「小規模での栽培システム各要素の試作と実証試験」に取り組む。

また、「北九州研究室」の開設を記念した、地域イノベーション戦略支援プログラム事業関連セミナー「日欧連携による高輝度LEDを利用した植物工場の未来」が2月20日(水)14:00~16:30に開催される。さらに、このセミナーに先立ち、13:30から研究室が公開される。

FAISでは、LEDアプリケーション創出に係わる各研究会の運営の支援や各研究員の情報交換の場を提供することを目的に、H23年2月に「ひびきのLEDアプリケーション創出協議会」を発足した。本協議会では北九州発の新LEDアプリケーション産業創出と、北九州エリアのLED使用比率を高めて低炭素化社会に貢献することを目指している。現在協議会には登録研究グループが19件あり、企業36社、登録研究機関・公的機関数22機関が参画。具体的な商材の開発や九州全域での組織化へと進化しつつある。

本研究室開設の目的・想定される主な効果として、北九州市・北九州市立大学・北九州産業学術推進機構側では、学研都市進出大学による海外大学との共同研究・連携の活発化、学研都市への海外の優秀な頭脳(研究者・留学生)の集積、ひびきのLEDアプリケーション創出協議会が有する技術の応用範囲拡大をあげる。同研究所側では、学研都市内の大学および研究者等との共同研究の実施、北九州市内企業が有する半導体・LED・省エネルギー技術の活用、日本(地域)企業との産学連携の推進をあげる。

「北九州研究室」の研究室長には、北九州市立大学国際環境工学部准教授の河野智謙氏(フィレンツェ大学客員教授)が就任した。2005年から同研究所と河野研究室との学術研究交流がスタートし、2011年3月に北九州市立大学国際環境工学部と学術交流協定を締結。2012年6月、河野准教授の研究テーマが文部科学省「地域イノベーション戦略支援プログラム」に採択され、研究員が来日した。こうした交流が今回の北九州研究室の開設につながった。

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