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大和ハウス、奈良工場を次世代環境配慮型に 屋根で太陽光、蓄電池設置など

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大和ハウス、奈良工場を次世代環境配慮型に 屋根で太陽光、蓄電池設置など

大和ハウス工業は、2月26日より、奈良工場(奈良県奈良市)を、次世代環境配慮型工場「D’s SMART FACTORY(ディーズ スマート ファクトリー)」に建替えると発表した。3月より第一工場の新築工事に着手し、12月に操業を開始する予定。今後、第二、第三工場も建替える計画だ。

今回の建替えのポイントとして以下の4点をあげる。

  1. パッシブ・アクティブコントロールとスマートマネジメントを駆使した次世代環境配慮型工場
  2. 日本初の太陽光による「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステムを導入
  3. BCP対策として、工場には発電機、事務所棟には15kWhのリチウムイオン蓄電池を導入
  4. 最新の外壁パネル生産設備を導入し、生産性を30%向上

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本建替え事業で、奈良工場では再生可能エネルギーの固定価格買取制度を利用した売電事業に取り組む。具体的には、同社が工場の屋根上(約2万4,000平方メートル)に、発電容量1MWの多結晶型の太陽光発電パネルを4,680枚敷設し、グループ企業である大和エネルギーメガソーラーを賃貸する。

大和エネルギーは、発電事業者として日中発電した全電力を電力会社へ売電するとともに、メガソーラーの運営管理を行う。予定発電量は約210世帯分の電力量に相当する年間約100万kWh、年間売電売上は約4,500万円と試算している。

また、食堂棟屋根上には、1つのシステムで太陽光による発電と集熱が同時にでき、高いエネルギー効率を実現する「追尾集光型太陽光発電+集熱ハイブリッドシステム(スマートソーラーインターナショナル製)」を、産業用としては日本で初めて導入する。

太陽光発電システムで創られた電力7.5kW分は、自家消費するとともに、余剰電力については電力会社へ売電する。太陽熱利用については、パネルで温めた熱媒体(不凍液)を熱交換器で温水に熱交換して、食堂棟の給湯用の温水(セ氏約60度)に利用する。事務所棟には30kWの太陽光発電システムを導入する。

太陽光による「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステム(概念図)

太陽光による「発電+集熱」同時併用ハイブリッドシステム(概念図)

さらに、災害が発生した際、生産活動を早期に復旧させるためのBCP対応策として、工場には軽油で発電する336kWの自家発電機を設置。事務所棟には15kWhのリチウムイオン蓄電池を設置し、事務所棟に設置する30kWの太陽光発電システムのうち、10kW分を系統連携して、蓄電池に電力を貯めて夜間電力や非常用電源に使用する。

これらの非常用電源の確保により、工場内では非常用照明等に電力を充当し、事業活動が継続できるようにする。事務所内では一部のパソコンや照明の電力に充当する。

リチウムイオン蓄電池と自家発電機

建替えの全体像としては、工場棟には次世代環境配慮型工場である「D’s SMART FACTORY」の技術を、事務所棟および食堂棟には環境配慮型オフィス「D’s SMART OFFICE(ディーズ スマート オフィス)」の技術を採用する。

これらは、自然の力を活かす「パッシブコントロール」や創エネ・省エネを行う「アクティブコントロール」、それらを適正に制御する「スマートマネジメント」を組み合わせたもので、これにより、工場棟は同社従来建築と比較して照明エネルギーを最大約80%以上削減、事務所棟・食堂棟は、同社従来建築と比べてCO2排出量を約61%削減する。

工場棟、事務所棟・食堂棟ともに、建築物総合環境性能評価システム「CASBEE新築2010年版」の「Aランク」を取得している。あわせて、奈良工場内に戸建住宅を検討している顧客向けの体験施設「(仮称)住まいの科学体験館」を建設し、2013年度中にオープンさせる予定。

ライトシェルフの仕組みと風の道

奈良工場(敷地面積16万4,300平方メートル)は、日本初の工業化住宅の生産工場として、1965年4月12日に操業を開始した。現在、近畿圏2府4県(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、滋賀県、和歌山県)向けの戸建住宅・賃貸住宅用部材の生産、出荷を行っている。

今回の建替え事業の総事業費は約100億円(第一工場、第二工場、第三工場、事務所棟、食堂棟)。第一工場、事務所棟、食堂棟の事業費は約40億円を見込む。第三工場の新築工事は2014年3月に着工、同年12月に操業開始、第二工場新築工事は2015年3月に着工、同年12月に操業開始予定。

同社では、「地球に優しく、人に優しい生産活動」をスローガンに、全国10工場で工業化住宅および建築用鉄骨部材、システム建築部材の生産を行っている。

今回、同社では東日本大震災を受け、10工場の防災性の検証を行った。その中で、奈良工場については、建設から半世紀経過したことを考慮し、今後発生しうる大規模地震等の自然災害に備えて、防災性を高めるために建替えることを決定した。なお、本件は2020年までに環境負荷「0(ゼロ)」を目指すスマートエコプロジェクト第六弾として実施する。

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