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ミック経済研究所、中小企業でのEMS導入が今後も市場を牽引と予測

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ミック経済研究所、中小企業でのEMS導入が今後も市場を牽引と予測

情報・通信分野専門の市場調査機関であるミック経済研究所(東京港区)は、国内のエネルギーマネジメントシステム・ソリューショ ン(EMS)市場に関する調査結果を発表した。

2012年度の日本国内EMS市場では、大規模から中小規模まで事業所規模を問わず、EMSの導入が増えている。2011年度と比べ、企業は計画的な節電対策を行う意向が強まり、導入率が低い中小企業のEMSの設置増が、EMS市場を押し上げる要因となった。

2010~2015年度では、中小規模向けの「遠隔監視システム」と「エネルギー診断・コンサルティング」のEMS導入がEMS市場拡大を牽引する。2015年度の売上規模は、遠隔監視システムが2010年度比(震災前)の207.9%、診断・コンサルティングが同比2倍となる見通し。

EMS市場全体では、大規模向けは微増だが、中小規模向けのシステムの成長が押し上げとなって、2011年度から2015年度の年平均成長率は4.1%となる見込み。2013年度に3,000億円を突破、2015年度の時点で、2010年度比1.2倍の3,259億円まで拡大すると予測する。

また、大規模向け市場と中小規模向け市場を比較すると2009年度で84.9%対15.1%だった構成比が2015年度では73.6%対26.4%となり、市場全体の中で中小規模向け比率が高くなるとみている。

本調査では、国内の主要EMSベンダ、コンサルティング会社等46社の個別データをベースに、EMS市場の推移、および事業戦略について調査している。EMSについては、ITを活用して「エネルギーの見える化」を行い、エネルギー使用量を効率的に管理するシステムと定義。EMSは大規模向け2種類と中小規模向け2種類として、以下の4種類に分類した。

主に大規模工場・事業所ビル向け

  1. 中央監視システム システムインテグレーション
    ユーザにエネルギー管理を実現する中央監視システムを提供。
  2. 中央監視システム エネルギー管理運用サービス
    ユーザの中央監視システムを用いて、エネルギー管理を運用支援するサービス。

主に中小規模事業所ビルや多店舗系企業向け
(イニシャルコストやランニングコストの負担が軽い)

  1. 遠隔監視システムの提供とエネルギー管理支援サービス
     事業者の提供する遠隔監視ステムにより、ユーザのエネルギー管理をASP方式で提供したり、エネルギー管理を支援するサービス。
  2. エネルギー診断・コンサルティング
     ユーザの要請に応じて行うエネルギー診断・コンサルティングなどのエネルギー管理支援サービス。
  3. セグメント別に見ると、市場動向をみると下記の通り。

    EMS市場 売上規模指数(対2010年度実績)推移

    EMS市場 売上規模指数(対2010年度実績)推移

    大規模向けに関連する2015年までのEMS市場(01+02)の動きは小さく、安定的。大規模ビルや工場には、既に中央監視システムが導入され、節電対策が実施されているためで、また、大型施設の新規建設が少ないので、更新需要が中心の市場となっている。

    中小規模向け「遠隔監視システム」市場は、2012年度に高い水準で伸び、2013年度で500億円を突破、市場は拡大成長を続け、2015年度には売上高702億円(2011~15年度年平均成長率14.8%)となると予測する。

    震災前は契約電力1,000kW未満の中小規模事業所では、EMS導入があまり多くなかった。しかし、まず、震災直後はデマンド監視としての機器導入が増加。その後、2011年度後半からは、夏期の電力需給逼迫に伴う節電を経験したことにより、EMSを活用した管理が選択され始めた。また、各種補助金制度がEMS市場の追い風となる。例として、2012年4月からスタートした契約電力50~500kW向けエネルギー管理システム導入促進事業費補助金(BEMSアグリゲータ補助金制度)がある。

    中小規模向け「エネルギー診断・コンサルティング」市場は、2011年度後半から堅調に成長し始め、2012年度以降も一定の成長を続け、2015年度には売上高160億円(2011~15年度年平均成長率14.2%)となると予測する。

    クールビズ・ウォームビズ程度の簡単な省エネを実施していた中小規模事業所が震災以降に行った節電は運用改善が中心。運用改善では、照明の間引き・消灯、空調の温度調整等が行われた。

    しかし、2011年秋以降、過度の運用改善による節電が事業に悪影響を与えることを実感した企業は、適切な節電を考えるようになり、その対策の一つとして、EMS設置だけではなく、専門家に事前のエネルギー診断や導入後のコンサルティング・教育を依頼するようになった。

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