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2012年度電力需要は前年比1%減、節電効果と製造業の生産減が影響

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電気事業連合会は、4月19日、2012年度電力需要実績(速報)を発表した。2012年度の電力需要は、電力会社10社の販売電力量合計で、前年比0.1%減の8,516億kWhだった。2年連続で前年実績を下回った。

特定規模需要以外の需要のうち、電灯については、8月から9月にかけて気温が前年に比べ概ね高めに推移し冷房需要が増加したものの、顧客の節電の取り組みによる影響などから、0.9%減となった。特定規模需要における業務用についても、企業や顧客の節電の取り組みによる影響が見られたものの、東日本大震災による影響の反動増などから、1.4%増となった。

産業用需要の大口電力については、2.4%減と2年連続で前年実績を下回った。主要7業種すべてにおいて前年実績を下回った。

また、電気事業連合会の八木会長は、同日行った定例会見で、「今夏の電力需給見通し」、「原子力新規制基準への対応」、「電力システム改革への対応」の3点について言及した。

「今夏の電力需給見通し」については、電力間融通も含めた最大限の供給力確保策に取り組んでいることや定着した節電が見込まれることなどから、各社とも予備率3%以上を確保できる見通し。しかし、震災以降、原子力の再稼働を見通すことができない中で、今夏は定期検査を避けられない火力プラントが出てくることや、予期せぬトラブルなどの変動リスクも考えると、予断を許さない需給運用になる。

また、火力発電が多くを占める電源構成となっているため、2012年度の化石燃料の消費量は、2010年度比で石油系が2.5倍強、LNGが3割強の増となっており、これが火力燃料負担を大幅に押し上げる結果となり、経済性の面での影響が出ている状況にある。政府において、節電等の対策の必要性について検討が行われるとの認識を示し、その結果も踏まえて、需給両面で最大限の取り組みを行っていくと述べた。

原子力の新規制基準については、骨子案における検討・議論を経て4月10日に関係する規則および内規等の案が提示され、11日からは、パブリックコメントに付されているところである。

「原子力新規制基準への対応」では、電事連として、適合性確認に必要な手続きを、準備が整い次第速やかに行っていくとし、原子力規制委員会に対して、安全確認がされない状況が長期にわたらないよう、効率的に新基準への適合性確認を行い、運転継続・再稼働の可否について判断するよう要望している。

「電力システム改革」については、政府の改革方針が4月2日に閣議決定され、また、法案も4月12日に閣議決定のうえ、国会に提出されたところ。電事連としては、国民の利益につながる改革の実現に向け、小売全面自由化や卸電力の活性化、広域系統運用機関の設立、送配電部門の中立化などについて、引き続き、詳細検討に最大限協力していく考えだ。

しかし、送配電部門の中立化については、電力の実務を担う立場として、課題や懸念事項も依然としてあるとし、本改革を成功させるためにも、安定供給を確かなものとするための検証やルール作り、さらには、改革の前提となる経営環境の整備を、着実に進めていく必要があると述べた。

今後の検討にあたっては、技術的課題や経営環境の整備等について、また、法制化の議論においても、専門家や事業者の意見を十分踏まえた検証を行うとともに、仮に検証の過程で問題が生じた場合には、柔軟な見直しするように求めている。

【参考】
「電力小売完全自由化」や「発送電分離」を先取りする東電
電気事業連合会 - 2013年4月19日 【会長定例記者会見】(PDF)

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