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環境省、大成建設・大林組の土壌汚染調査対策技術の評価結果を公表

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環境省では、「平成24年度低コスト・低負荷型土壌汚染調査対策技術検討調査」の対象技術となった大成建設の「難分解性のシアン化合物に対する原位置浄化対策技術」と大林組の「微細な酸化鉄粒子の注入による汚染拡散防止壁の形成」について評価結果を取りまとめて公表した。

大成建設の技術

大成建設の「難分解性のシアン化合物に対する原位置浄化対策技術」は、シアン汚染サイトにおいて、微生物分解が困難な「シアン化合物」を解離剤によって「遊離シアン」に化学変換させ、微生物分解を促進することにより、浄化期間の短縮を目的とした技術。

大成建設の技術概念図

大成建設の技術概念図

同技術に対して、検討会は以下のような概論を示した。

実証試験では、地下水に関しては、一定の除去効果が認められた。土壌に関しては、浄化前の土壌溶出量、土壌含有量が、公定法では検出下限値以下であり評価できない結果だったが、土壌含有量について公定法以外の方法で自主的に分析したところ、土壌含有量の低減傾向が認められた。しかし、いずれの媒体についても解離剤の効果は確認されなかった。

室内試験においては、解離剤を用いることにより全シアン濃度低下の促進につながるデータが得られていることから、浄化対象サイト内の土壌の状態(土壌含有量等)を十分に調査した上で、改めて解離剤の効果を実証することが望まれる。

大林組の技術

大林組の「微細な酸化鉄粒子の注入による汚染拡散防止壁の形成」は、砒素で汚染されたサイトの周囲を、薬剤注入壁で囲い、内部の汚染が外部に拡散することを防ぐことを目的とした技術。

大林組の技術概念図

大林組の技術概念図

同技術に対して、検討会は以下のような概論を示した。

実証試験では、注入した薬剤が50cm範囲の地盤に浸透し、地下水中の砒素濃度及び土壌溶出量を基準値以下に低減させる砒素吸着効果が確認されたものの、薬剤注入壁による汚染拡散防止機能(遮水性等)は確認できなかった。

この要因として、注入した薬剤が、試験サイトの土質(粒度等)に対応できず、目詰まり効果が得られなかったことが考えられる。同技術の適用対象土壌は透水性の高いため、例えば薬剤の粒径が大きいものを使用するなどの調整が必要だった可能性がある。

同技術の適用にあたっては、薬剤注入による汚染拡散防止壁を構築しようとする地盤の土壌を十分に確認し、その土質に合わせた薬剤を適用し、予め適用確認試験を行った上で施工する必要があると考えられる。

また、薬剤注入による不溶化効果の持続性について引き続き検証していくとともに、汚染サイトを薬剤注入壁で囲うことによる汚染拡散防止機能について検討していくことが望まれる。

なお、環境省は、土壌汚染対策の推進を図ることを目的に、実証試験段階にある低コスト・低負荷型の土壌汚染の調査技術及び対策技術を公募し、技術開発及びその評価を行う調査事業を実施している。

平成24年度は、対象技術を「土壌汚染対策法に定める特定有害物質」「ダイオキシン類及び鉱油類により汚染された土壌の調査及び対策に資する実証試験段階の技術」として募集を行ったところ、3件の応募があり、大成建設と大林組の2件が選定された。

【参考】
環境省 - 「低コスト・低負荷型土壌汚染調査対策技術検討調査」対象技術の評価結果について

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