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芝浦工大、微生物を使い工業廃水からレアメタル「セレン」の回収に成功

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芝浦工大、微生物を使い工業廃水からレアメタル「セレン」の回収に成功

芝浦工業大学は、自然界に存在する微生物を用いて、工業廃水中のレアメタルを回収する技術を開発し、レアメタル汚染による環境問題に対応すると同時に、回収したレアメタルを市場価値のある資源としてリサイクルする方法を確立した。今後は回収元素を広げ、希少金属のさらなる回収を目指す。

希少金属レアメタルの一つである「セレン」は、水に溶けると毒性を示し、それが体内に入ることで神経障害や脱毛を引き起こすこともある毒劇物で、無意識のうちに環境汚染や人体汚染が進行しているケースも少なくない。また、従来のセレンを含んだ工業廃水の処理は、セレンを凝集するにも多量の化学薬品を使う必要があり、高いコストがかかる。これは、廃水処理技術としても問題がある上、廃水からセレン元素を回収する技術はなかった。

今回、水に溶けた毒性の「セレン」を不溶化し、無毒のセレンに還元することのできる「好気的セレン酸塩還元菌Pseudomonas stutzeri NT-I株」を発見。この微生物を工業廃水中で培養することで、水に溶けていた毒性のセレン酸・亜セレン酸が変化し、元素態のセレンになる。固液分離すると、セレンは固体として濃縮され、これを焼成すると、酸化物セレンになり資源化できる。

「セレン」は、太陽光パネルやガラスの着脱色剤として利用されており、後にこのような市場価値のある資源としてリサイクルすることを目的としている。また、同大は、これまで太陽光パネルの材料となる「セレン」「テルル」や、電子部品や自動車モーターの材料となる「ネオジム」「ジスプロシウム」の回収に成功しており、産業への利用を検討している。

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