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自動車用ケミカル材料世界市場 2016年に5兆5,043億円へ、年平均4.3%成長

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※本記事につきまして、一部誤記がございましたため、次の通り本文記事を修正いたしました。お詫びとともに訂正申し上げます。(2013/08/07)
 (誤)2012年が1,2578万トン → (正)2012年が1,258万トン

富士キメラ総研は、自動車のCO2排出削減対策、軽量化、ハイブリッド化・電動化などを背景に、重要度を増している樹脂およびエラストマー等の自動車用ケミカル材料の世界市場を調査した結果を発表した。

自動車用ケミカル材料の世界市場は、2012年が1,258万トン(前年比6.0%増)、4兆6,522億円(同4.6%増)。2016年の市場は2012年から年平均4.3%成長し、5兆5,043億円となる見通し。「サスティナブル(持続可能な)」を背景に高付加価値材料が成長する。

注目品目として、ポリフェニレンサルファイド(PPS)をあげた。PPSは耐熱性、耐ガソリン性、電気的特性の良さを活かして、電装品やエンジン周辺部品として自動車の心臓部分に採用されている。主に欧米系自動車メーカーの高級車を中心に採用が広がり、2012年の市場は前年比19.2%増の465億円となった。

今後はハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)への適用も進み、採用部位も拡大してさらなる市場拡大が予測される。アルミなどの金属代替、HVでの採用・使用量の増加により、2016年の市場は2012年から年平均6.8%成長し、604億円となる見通し。

また、合成ゴム分野の溶液重合スチレンブタジエンゴム(S-SBR)は、低燃費タイヤの普及により市場が拡大し、2016年の市場は2012年から年平均8.3%成長し、3,750億円となると予測する。

自動車用ケミカル材料の世界市場の概要は以下の通り。

自動車の生産台数は2009年に前年のリーマンショックの影響により落ち込んだものの、それ以降は順調に増加し、自動車用ケミカル材料に関しても堅調に市場は拡大している。2012年は各分野ともに金額ベースで前年比3~6%の伸びとなっている。

自動車の生産台数増に加え、車体軽量化やリサイクル、EV/HV/プラグインハイブリッド車(PHV)などの次世代自動車向けといった「サスティナブル(持続可能な)」をキーワードとした需要への対応により、付加価値の高い樹脂、エラストマー、ゴムの市場が拡大した。2016年まで同様の傾向が続くと予測する。

各分野別に市場をみると以下の通り。また、下記の市場には含まれていないが、その他材料としてCNTや炭素繊維の需要拡大が期待されるとみている。CNTは燃料チューブやバンパー、炭素繊維は軽量化を目的にシャーシなど大型部材へ採用が拡がると考えられる。

■汎用樹脂分野

2012年:663万トン(前年比5.4%増)、1兆4,174億円(同4.6%増)
 2016年市場予測:1兆6,098億円(12-16年平均成長率3.2%)

PPは成形加工性、軽量、コスト面でのバランスに優れ、内装ではインパネ、ドアトリムパネル、外装ではバンパーに使用されており、自動車用ケミカル材料の中で市場が最も大きい。また、PEは燃料タンクに採用され、軽量化と共に燃費向上に貢献している。

■エンプラ分野

2012年:245万トン(前年比5.6%増)、1兆4,181億円(同3.3%増)
 2016年市場予測:1兆7,995億円(12-16年平均成長率6.1%)

品目別では、PA(PA6/PA66/PA11・12を対象とする)の販売量が最も多く、内燃機関の燃焼室に空気を送り込むインテークマニホールドに使用されるなど、耐熱性と軽量化ニーズに応える材料として金属からの代替が進んでいる。

■熱硬化性樹脂分野

2012年:161万トン(前年比4.5%増)、8,181億円(同5.7%増)
 2016年市場予測:9,288億円(12-16年平均成長率3.2%)

PURは耐久性やクッション性能から大部分の車種でクッションシートとして採用され、PFは長期使用が可能な高い耐久性が認められて機構部品に多く使われている。UPはヘッドランプリフレクターなどで幅広く採用されている。EPは現状では塗料用が大半であるが、今後は軽量化ニーズを受けてCFRP(炭素繊維強化プラスチック)用の需要拡大が期待される。

■熱可塑性エラストマー分野

2012年:26万トン(前年比8.3%増)、1,591億円(同5.4%増)
 2016年市場予測:1,790億円(12-16年平均成長率3%)

外装品に多く採用されているTPV・非架橋TPOの比率が7割以上となっている。TPVは軽量化、リサイクル性、生産性向上等からEPDMなどの加硫ゴム代替で採用が拡大している。

■合成ゴム分野

2012年:163万トン(前年比9.3%増)、8,396億円(同6.0%増)
 2016年市場予測:9,872億円(12-16年平均成長率4.1%)

低燃費タイヤ向けに需要が急拡大しているS-SBRが市場伸長分の大半を占め、その他の品目は横ばいから微増となっている。

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