世界初の「透圧発電プラント」に、東洋紡のFO膜が採用

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浸透圧発電プラント(出所:東洋紡)
浸透圧発電プラント(出所:東洋紡)

東洋紡(大阪府大阪市)は2月20日、デンマークのベンチャー企業SaltPower社が世界で初めて商業規模での実用化に成功した浸透圧発電プラントに、同社の中空糸型正浸透膜(FO膜)が採用されたと発表した。プラントは同国マリアージャにあるNobian社(オランダ)の製塩工場に設置される。稼働開始は2023年4月中を予定している。

浸透圧発電の仕組み(出所:東洋紡)
浸透圧発電の仕組み(出所:東洋紡)

浸透圧発電は2種類の溶液の浸透圧差を利用して発電する仕組みだ。今回設置するプラントでは、製塩用に地下岩塩層から汲み上げられた飽和濃度に近い高濃度の塩水と淡水との塩分濃度の差を利用する。

FO膜は水分子を通し、塩分などの一定の大きさ以上の分子やイオンを通さない性質を持つ。FO膜を隔てて高濃度の塩水と淡水を接触させると、浸透圧差により塩水側に水が移動し流量が増加する。この流量の増加を利用してタービンを回し、100kw規模の発電を行う。

欧州を中心に注目を集める次世代再エネシステム「浸透圧発電」

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