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東レ、ポリマー有機薄膜太陽電池で10%超の変換効率を達成

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東レ、ポリマー有機薄膜太陽電池で10%超の変換効率を達成

東レは、有機薄膜太陽電池において、単層素子としては世界最高レベルとなる10%超の変換効率を達成した。これは、同社が新たに開発した高配向性の「芳香族ポリマー」をドナー材料に、フラーレン化合物をアクセプター材料に用いることで、発電層を高度に配向制御すると共に、厚膜化(従来比約3倍)に成功したもの。

今回開発した有機薄膜太陽電池は、外部量子効率(照射した光子が電子に変換された割合)が光吸収波長領域の全域に渡って9割を超え、短絡電流が無機太陽電池に匹敵する値に達するなど、極限に近い高効率化を実現している。

今回の成果は、太陽電池素子の発電性能とドナー材料の配向特性との関係を明らかにし、有機薄膜太陽電池の実用化に向けたさらなる高効率化のための指針を提供するもの。今後、材料技術を早期に確立し、2015年近傍の実用化を目指し、一層の材料・素子性能向上を図っていく。

有機薄膜太陽電池は、最も薄く、最も簡便に作製することができ、抜本的な低コスト化が実現可能な次世代の太陽電池として開発が進められている。しかし、従来の発電材料では変換効率が低いことが、有機薄膜太陽電池の実用化に向けて大きな課題となっている。

有機薄膜太陽電池の構造は、ITO(酸化インジウムスズ)等からなる「透明陽極」、「発電層」そして銀、アルミ等からなる「陰極」に分けられる。有機薄膜太陽電池の心臓部に当たる発電層は、光が当たると電子を放出する「ドナー材料」と、放出された電子を受け取って電極まで運ぶ「アクセプター材料」の2種類の発電材料で構成される。

東レは今回、独自のポリマー設計技術と有機合成技術を駆使し、変換効率向上の鍵となる「芳香族ポリマー系ドナー材料」を新たに開発。同ドナー材料は、発電メカニズムを詳細に解析しながら開発を進め、化学構造を最適化して配向性を高度に制御することにより、光吸収特性と導電性を高い次元で両立。これにより最も低コスト製造が可能とされる非加熱塗布法による単層素子において、10%を超える変換効率を得ることに成功した。

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