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国際NPOのCDP、気候変動の情報開示・活動実績が優れている大手日本企業を発表

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国際NPOのCDP(本部:英国ロンドン)は、11月6日、日本の大手企業500社を対象に実施した気候変動への取り組みに関する調査報告書「CDPジャパン500気候変動レポート2013」を発表した。

本報告書では、回答企業の中から、気候変動に関する開示が特に優れている企業24社を「クライメート・ディスクロージャー・リーダーシップ・インデックス(CDLI)」、また気候変動に関する取り組みの実績が特に優れている企業12社を「クライメート・パフォーマンス・リーダーシップ・インデックス(CPLI)」としてそれぞれ選出し、延べ36社を公表している。

なおCDLIとCPLIの両方に選出された企業は8社となり、昨年の4社を上回った。両方に選出されたのは、ホンダ、日産自動車、積水化学工業、小松製作所、東芝、コニカミノルタ、ソニー、富士通の8社。

CDPは、運用資産総額87兆米ドルを有する世界722の機関投資家が賛同する国際的な非営利団体(NPO)。企業の温室ガス排出量、気候変動と水についてのリスクと機会の評価に関する情報を収集している。世界で5000社以上、日本では時価総額上位企業を中心とする500社に対して、1.気候変動管理、2.リスクと機会、3.排出量、の3セクションに関する質問書を送付し、その回答結果を分析・評価して公表している。本調査は全世界で11回目、日本では8回目となる。

日本での今回の調査では、227社が回答(回答率45%)。調査時期は2013年2月~9月で、期限までに回答のあった206社を対象に集計・分析対象を行った。

本調査レポートによると、日本企業の評価は、気候変動への対応に関する情報開示においても、また取り組みの実績においても、前年より向上した。しかし、2021年以降など中長期の排出削減目標を設定している企業は、徐々に増加しているもののまだ多いとは言えず、自社の中長期的な事業戦略と一貫した気候変動への対応に課題が見られた。また、自社が地球温暖化の軽減や適応に資する活動に真摯に取り組み、実績を上げていることを、外部のステークホルダーにいかに説得力をもって伝えるかという、情報開示の面での改善も望まれる結果となった。

具体的には、94%の回答企業が総量または原単位での削減目標を掲げていた。日本経済団体連合会の低炭素社会実行計画を反映して2020年を目標年度とする削減目標を掲げている企業が多く、2050年など超長期の目標を設定する企業は8社に留まっている。

排出実績では、42%の回答企業がスコープ1排出量とスコープ2排出量の合計値が昨年より減少したと回答しており、昨年の55%よりも13ポイント減った。これの主な理由として、2点をあげる。まず、2011年には国内における電力使用制限の発動などにより多くの日本企業が従来の省エネ・節電の範囲を超えた対策を余儀なくされたのに対し、2012年には一定の電力供給が確保されたこと、そして供給電力が火力発電に大きく依存せざるを得なくなった結果、電力使用に伴う温室効果ガスの排出量を算定するための2012年度の排出係数が大幅に増加したことである。

スコープ3排出量については、バリューチェーンにおける排出量を把握する取り組みが進みつつあることがうかがえた。今後は各企業の事業活動における影響が大きいカテゴリーを適切に把握することが期待される。

なお、CDPのグローバルアドバイザーを過去6年間務めているPwCの、日本におけるメンバーファームであるあらた監査法人(東京都中央区)は、昨年に引き続き、本調査における回答のスコアリングと報告書の執筆を担当した。

※スコープ1、2、3排出量とは

  • スコープ1排出量:直接的な温室効果ガス排出量。企業が使用した燃料等に由来するもの
  • スコープ2排出量:エネルギー起源の間接的な温室効果ガス排出量。購入電力、熱等に由来するもの
  • スコープ3排出量:その他の間接的な温室効果ガス排出量。企業のバリューチェーンで生じるもの

【参考】
PWC - 国際NPOのCDP、あらた監査法人と共同分析・執筆した調査報告書「CDP ジャパン 500 気候変動レポート 2013」を発表

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