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節電設備導入で企業の経済価値が1.4倍に 関西大などが調査

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節電設備導入で企業の経済価値が1.4倍に 関西大などが調査

関西大学商学部の陶山計介教授などが行った調査研究から、企業の環境・節電における取り組みのうち、節電設備導入が企業価値を最も高めるということが明らかになった。

本格的な設備導入行動は、短期的にはコスト負担増をもたらすが、中長期的には企業の「環境価値」だけでなく、「経済価値」「社会的価値」を含むすべての要素において寄与し、企業ブランド価値を高める原動力となると分析している。

更に、省エネ・ピークカット施策に関する意識の高い先進的企業が震災後、関東関西ともに積極的に取り入み始めている、「ガス空調」「自家発電」「ガスコージェネレーション」に積極的に取り組んだ場合、「経済価値」が1.41倍、「環境価値」が1.6倍、「社会価値」が1.81倍上昇し、企業ブランド価値に大きく寄与することも明らかになった。

今回、陶山教授と一般社団法人ブランド戦略研究所(大阪府吹田市)は、2013年8月~11月に、節電や環境対策として先進的取組を行っている企業の総務・財務や環境管理部門の設備従事者や、一般企業に勤める関東・関西の有職者を対象に、「省エネ・ピークカットへの取り組みがもたらす企業ブランド価値」に関する調査研究を行った結果をとりまとめ発表した。

「企業ブランド価値」とは、中・長期的に企業活動を継続するために必要な指標であり、本調査では「経済価値」「環境価値」「社会的価値」「顧客価値」「従業員価値」の5つの成分価値をもとに算出した。省エネ・ピークカットに先進的に取り組んでいる企業へインタビューを行った上で、企業規模や意識・行動レベルを軸に、節電や環境における企業の取り組みが企業価値にどの様に寄与するかを定量調査にて検証し、分析した。

その結果、前述のように、ピークカットに向けた企業の節電設備行動が最も企業ブランド価値を高めるということがわかった。その他、以下のことが明らかになった。

環境・節電に関する意識・行動について、関西2府6県の有職者(課長クラス以上)を対象にした定量調査では、企業規模が大きいほど環境問題への関心度が高く、全体では環境問題への関心度は約70%、節電意識としては、約90%が企業としての取組みを「多少でも必要」と回答している。

また、関東・関西において一般企業に勤める有職者での東西比較定量調査でも大きな差は見られなかった。更に、その中でも、企業にとって急務の課題は、直接・間接の節電行動、電力のピークカットやピークシフトに積極的に取り組むことであり、環境や節電に対する意識の高い層や企業においては最優先事項の1つとして認識されはじめてきている。

今以上に会社が取り組むべき節電行動施策としては、「空調関連」(51%)、「照明関連」(51%)が特に高く、「従業員の意識づけ」(33%)などが続く。また、環境・節電対策として、今後の導入を検討してほしいこととしては、1位「CO2削減」(75%)、2位「ピークカット」(73%)、3位「クリーンエネルギー」(71%)の順で高い。「カーボンオフセット」「太陽光発電」では、15ポイント程「企業規模・大(300人以上)」が高かった。

省エネ・節電行動を推進するための必要要素としては、経営トップが環境や節電などに関するビジョンや経営方針を示し、専門の担当部署を設置して責任体制を明確にするとともに、全社的な社内体制を整備することが不可欠としている。

また、企業によるエコ・節電の取り組みを促進ないし推進するためには、1.業界団体や行政による規制、2.国や自治体による認証や経産省の顕彰制度、3.中立的な第三者機関によるランキング、も必要と指摘する。

本調査研究のレポートでは、エネルギー関連の設備導入が、企業経営、ひいては企業ブランド価値向上に与える影響度を指標化したが、多くの企業にとって今回の調査が今後の節電設備の導入判断の一助となることを願っている、と結んでいる。

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