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車載光学関連システム世界市場、2022年は2012年比1.8倍に 民間予測

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車載光学関連システム世界市場、2022年は2012年比1.8倍に 民間予測

マーケティング会社の富士キメラ総研が、昨年9、10月に、世界の自動車市場を対象に、今後開発が注目される「安全」「快適」分野の光学関連システムとその注目構成部材を表示、照明、安全/センシング分野に絞り調査した結果を発表した。

注目市場として、燃費改善やエコ意識が引き金となり、それらの情報を表示するMID(マルチインフォメーションディスプレイ)、高輝度化と低価格化によりLEDのシェアが拡大するヘッドランプシステムなどをあげる。

近年、自動車における「環境」「安全」「利便・快適」をテーマとした技術開発が精力的に行われてきたが、この「安全」「快適」分野の核となるのが光学関連技術である。「安全」分野では車載カメラ、センサー、ミラーを適宜利用したシステムが構築され、「快適」分野では液晶ディスプレイ(LCD)の採用、ヘッドランプやリアランプの省電力化/軽量化のためのLED化や有機ELの採用が進むと予測され、これらを融合して生まれる将来性の高い分野が注目されている。

富士キメラ総研では、22年の世界の自動車生産台数を12年に比べ40%増の1億1,800万台と予測している。20年には日本で車載カメラ、ミリ波・レーザーレーダを搭載しその機能を統合した自動車が20万台程度生産され、20年以降、先進運転支援システム(ADAS)のさまざまな技術を融合した完全自動運転自動車が本格的に実用化すると予測される。この様な予測をもとに調査対象の車載光学関連システムの13年実績は世界で、前年比6.7%増の3兆9,844億円になると見込まれる。22年には12年から82.4%成長の結果、6兆8,106億円の市場に拡大すると予測される。

3つの分野別にみた本調査レポートの概要は以下の通り。

(1)表示分野システム
(インストルメントパネル、センタークラスター、ヘッドアップディスプレイ)

表示分野システムは、インストルメントパネル(以下インパネ)とドライバーと助手席間の空間・センタークラスターシステムの高機能化とともに、ヘッドアップディスプレイが急速に普及して、22年には12年比52.9%増になると予測される。

●インパネ(MID付車載メータ)
13年見込2,382億円、22年5,404億円(12年比2.6倍)

インパネは、燃費改善やエコ意識が引き金となり、それらの情報を表示するMID(マルチインフォメーションディスプレイ)の搭載が進み、先進国では一般的となっている。13年見込でMID付車載メータの搭載率はインパネシステム全体の26%であるが、22年には52%まで拡大すると予測される。センターディスプレイやヘッドアップディスプレイ(HUD)などの情報表示も採用されるが、低コストで見やすい位置への設置が可能なため高い搭載率が予測される。MIDのサイズも現状の3.5インチから5~7インチへと大型化すると予測される。

日本では、国内と主に北米向けの自動車にMID付車載メータタイプのインパネを採用する比率が高まる。13年にはMID付インパネの比率が非搭載車を凌ぎ、22年にはMID付インパネがほぼスタンダードになると予測される。欧、日、米共に普及、のち欧州の伸び穏やかになると予測する。

●センタークラスター
13年見込1兆9,715億円、22年2兆7,433億円(12年比46.8%増)

センタークラスターは、ドライバーだけでなく同乗者全員に情報や快適性を提供する機器搭載スペースである。

●ヘッドアップディスプレイ
13年見込313億円、22年2,393億円(12年比10.9倍)

ドライバーが視線を大きく移動させることなく情報を確認できるシステムとして注目されるが、コスト高から高級車を中心にオプション市場を形成して来た。12年の市場は、車両生産台数ベースの約1%に過ぎない。今後はコストダウンとさらに見やすさを進化させた製品開発が進み、着実に市場は拡大する。22年には、車両生産台数ベースの10%を占める市場と予測される。

(2)照明分野システム
(ヘッドランプシステム、リアランプシステム、室内照明)

現時点では比較的高価なLED製品の拡大が見られる。今後単価は大きく低下するものの、市場全体では22年に金額ベースで12年から61.1%増になると予測される。

●ヘッドランプシステム
13年見込3,962億円、22年6,864億円(12年比74.9%増)

現在前照灯の光源には、ハロゲンランプ、HIDランプ(High Intensity Discharge lamp:高輝度放電ランプ)、LEDランプが使用されている。LEDヘッドランプは消費電力が小さく長寿命であるが、価格がHIDヘッドランプの3~5倍、ハロゲンヘッドランプの10倍以上となるため、金額ベースでは10%(数量ベースで2%)に留まっている。今後、LEDの高輝度化と低価格化が急速に進み、22年には金額ベースで75%(数量ベースで市場の22%)を占めると予測される。その結果ヘッドランプシステムは一層小型化や形状の多様化に進むと予測される。長期的には、レーザー方式ヘッドランプの登場も予想される。今後自動車の需要の中心が日米欧に代表される先進国から、中国、インドといった新興国地域に移っていくことから、徐々に新興国を含むその他地域でのLED比率も上昇するとみられる。

機種別には、ローエンドやミドルクラス車の一部が、価格面を重視して引き続きハロゲンヘッドランプを使用する一方で、ハイエンド車両を中心に15年以降、急速にLEDヘッドランプの搭載が進むと予測される。金額ベースでは、各地域とも20年頃に市場規模が縮小するとみられる。現在高価なLEDヘッドランプの単価が大きく低減すると予想されるためである。

(3)安全・センシング分野
(ADAS、ミラーシステム)

この市場ではADASの搭載が高機能化を指向して大幅に進み、22年には全体市場を底上げすると予測される。

●先進運転支援システム(ADAS)
13年見込2,749億円、22年1兆1,283億円(12年比6.3倍)

従来、ADASの各機能は単独のデバイスが独立して作動していた。しかし各機能の精度向上と同時に機能デバイスの統合化が進み、ミリ波レーダと車載カメラを用いたセンサフュージョン方式システムが一般的になっていくと予測される。20年にはこの方式のシステムの市場が最も大きくなると予測される。その一方で、小型車では安価なシステム、または法規制をクリアする特定機能だけのカメラを搭載したシステムやレーザーレーダのみのシステムなどが採用されると予測される。

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