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日本植物燃料のジャトロファによるバイオ燃料事業、モザンビークで拡大へ

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日本植物燃料のジャトロファによるバイオ燃料事業、モザンビークで拡大へ

日本植物燃料(神奈川県小田原市)は、アフリカにおける革新的ビジネスモデルを支援するファンド「AECF」より資金提供を受け、モザンビーク共和国において、「ジャトロファ(別名ヤトロファ、和名ナンヨウアブラギリ)」の果実を原料としたバイオ燃料事業に着手する。

同社は、11日、同国でのジャトロファバイオ燃料事業において、チャレンジファンド「AECF(The Africa Enterprise Challenge Fund)」より、約1億5千万円(USD 1.5 million)の資金提供を受けたと発表した。AECFが日本企業を採択したのは、今回が初めて。

事業エリアである同国北部の農村部では、電化率は2%を下回っている。農業生産性も周辺国と比べても低い状況にあり、地域の発展にはエネルギーおよび肥料が不可欠となっている。本事業では、この北部エリア内での地産地消を原則に、大豆の約5倍の油が取れるジャトロファを活用して軽油代替燃料と肥料を供給する。

今回、同社がAECFに提案した本事業は、2011年から2012年に、日本政府が提案している温室効果ガス削減方法である二国間クレジット制度(JCM)の案件発掘組成として、NEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)からの資金で行った事業性調査に基づいている。

同社は2012年より、6,000名の農民と契約栽培を続けている。AECFからの資金調達により2万2,000名まで契約先を増やし、7,000kl/年の軽油代替燃料と、1,400トン/年の有機肥料供給を目指す計画だ。

ジャトロファ(Jatropha)は、高温多湿の熱帯低地で育ち、油脂を多く含む果実のなる植物。やせた土壌でも早く成長し、繁殖力は強い。しかし、毒性があって食べられないため、食料と競合しないことから、バイオ燃料の原料として注目を集めている。

ジャトロファ

同社によると、ジャトロファ事業の課題は大きく二点あり、一点目として「生産性が低い」こと、二点目として「油を取った後の副産物が活用されていない」ことをあげる。同社は2012年まで大規模事業化を行わず、研究開発に専念することで、二つの課題を解決した。

生産性の低さについては、2008年に地球環境産業技術研究機構(RITE)からの資金で、世界中からジャトロファを集め、生産性の高い品種を確立。2万個体以上からデータを取得し、初期二年で平均44果実から1,000果実以上まで生産性を高めた。遺伝子の研究を行う公益財団法人かずさDNA研究所(千葉県木更津市)らと全ゲノム解析を行い、分子育種の基盤を確立している。

副産物の活用については、搾油残渣の飼料化・肥料化する技術を確立した。飼料化については、出光興産(東京都千代田区)と共同特許を取得している。

AECF(The Africa Enterprise Challenge Fund)は、欧州各国やオーストラリアなどの援助機関や、それぞれの外務省および国際農業開発基金(IFAD)など、国際機関が資金拠出しているチャレンジファンド。中小の民間企業の活動にのみ投資を行い、社会起業家の活動を通じて途上国の開発インパクトを高める手法を採用している。ファンドの投資判断は、「収益性」「開発効果・社会貢献度」の双方から行われる。収益性については、収益事業として自立・拡大出来ることが求められ、開発効果については、関与世帯数と裨益金額・雇用創出数と給与総額・温室効果ガス削減量などが審査される。

アフリカの光景

援助機関からの直接民間投資は欧米においては活発に行われているが、日本では国際協力機構(JICA)が、民間投融資枠組みを平成24年に再開させたばかりで、今後の展開が期待されている。

日本植物燃料はバイオ燃料研究開発及び輸入販売事業を行っている。今後、モザンビークにおけるジャトロファバイオ事業を通じて、エネルギーや食料の地産地消の取り組みを進め、豊かで持続可能な生活基盤の構築モデルを実現を目指す考えだ。

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