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廃棄物の再利用で石炭を毎時5トン削減 マレーシアのセメント工場で実証

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廃棄物の再利用で石炭を毎時5トン削減 マレーシアのセメント工場で実証

NEDOはマレーシアのセメント工場内に廃棄物を燃料として利用し、石炭使用量を約25%低減できる石炭代替燃料利用設備を完成させた。

この施設では、燃料として使用されている石炭の一部をバイオマス(パーム油搾りかす)および産業廃棄物(廃タイヤなど)に代替することを実現した。設備は廃タイヤ・バイオマス投入システムと塩素バイパスシステム、TCSシステムにより構成されている。

この設備では、廃棄物燃焼時に発生する、排ガス中の塩素や硫黄などの揮発性成分を含むダストを、分離化または凝縮固化することによって、製造設備内へのダスト付着による運転効率の低下を防止する。これらの技術はNEDOの委託を受けた太平洋エンジニアリングによって開発された。

また、これによって同施設のセメント製造、日産4,000トンクラスのセメントキルンにおいて、時間当たり約5トン(25%程度)の石炭削減効果と温室効果ガスの削減を実証した。

マレーシアでは近年GDPの伸び率は年率4~5%、エネルギー消費は3~5%という経済発展を遂げており、またそれに伴いCO2排出量も増加している。

その状況下でマレーシア国内では低炭素社会構築に関心が高まっており、石炭などの化石燃料の代替として、パ-ム油搾りかす、都市ゴミなどの再生可能エネルギーの利用にも注目が集まっている。

そんな社会情勢の中、同事業は日本政府とマレーシア政府の共同事業として実施された。NEDOとマレーシアのパームオイル庁、ゴム工業庁及びその監督官庁であるプランテーション・商品省の協力により実施が可能となり、マレーシアCIMA社のセメント工場(ヌグリ・スンビラン州)に、使用済タイヤやパームオイルミルで発生する搾りかすなどの廃棄物を石炭の代替燃料として投入する設備を設置した。

このように、同モデル事業では、同国においてエネルギー多消費産業であるセメント製造における石炭の消費を、同国に豊富に存在するバイオマス資源に代替するものであり、同国の国策にも合致したものとなった。

NEDOは、今回実施された技術を基に、エネルギー多消費型産業であるセメント業界における石炭使用量の低減とマレーシアにおける石炭輸入量の低減、また産廃物利用による環境改善にも貢献できることを実証した。

今後は同国における化石燃料消費量の低減と日本企業による設備等の輸出機会の創出などの効果が期待される。

【参考】
NEDO - マレーシアのセメント工場でバイオマスおよび廃棄物の有効利用技術を実証

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