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藻からできた100%バイオ燃料でショベルカーが500時間稼働

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藻からできた100%バイオ燃料でショベルカーが500時間稼働

日立建機は、11日、藻類からできたバイオ燃料を100%の濃度で使用して、ハイブリッド油圧ショベルの稼働試験を実施し、世界で初めて500時間稼働を達成したと発表した。

本試験で用いたのは、バイオ燃料の中でも化石燃料の代替として近年非常に注目されている「微細藻類から製造されたバイオ燃料」。微細藻類とは、淡水や海水だけでなく、陸上にも普遍的に生育する微小な植物プランクトンで、パームヤシやトウモロコシなどの油糧植物を大幅に上回る効率で油を生産することができる。

同社は、本稼働試験の実施にあたって、世界10数社に及ぶ各種の藻類バイオ燃料を詳細に検討した。その中から、ディーゼルエンジンの稼働に適した燃料性状や開発状況を考慮して、ソラザイム社(アメリカ・カリフォルニア州)製の「ソラディーゼルRD」を選択した。ソラディーゼルRDは、硫黄分や芳香族分を含まず、セタン価の高い燃料で、これらの特徴として従来のバイオ燃料や軽油にはない、排出ガスの性状の改善や、急激な燃焼を防止する効果を有する。

稼働試験は、道路整備などを事業とし、バイオ燃料を通じた環境問題の解決に熱心に取り組んでいる前田道路(東京都品川区)の協力を得て、2013年9月から、福島県郡山市の前田道路郡山合材工場で実施した。

稼働試験では、標準機に比べてCO2の20%低減と省エネを実現したハイブリッド油圧ショベル「ZH200」を使用し、エンジンメンテナンスサイクルの500時間稼働を目標に設定した。また、日々のデータ収集には、衛星通信システム「グローバルe-サービス」を利用し、試験機の稼働状況を遠隔で監視、分析した。遠隔監視の下、試験機は順調に稼働し、11月に500時間の稼働を達成した。運転を担当したオペレータ(オペ歴14年)からは「操作性を損なうことなく、軽油と同等のパワーを得られた」とのコメントを得ている。

同社では、本試験は燃料に対するこれまでの研究で蓄積したノウハウに基づき、事前に多くの確認作業を実施したことで、第一の目標である500時間の稼働を達成することができたと説明する。今後は、500時間以降の長期稼働時や他機種への適用性が検討項目となる。なお、同社は本試験の結果は、同社のすべての製品および使用環境での適用性を保証するものではないとしている。

同社では早くから、化石燃料の使用量を抑える低燃費型建設機械の研究開発を行っており、電動式油圧ショベルやバッテリショベルの製品化、ハイブリッド油圧ショベルの量産化などを進めてきた。その流れの中で、多様化する燃料に対しても様々な研究を行っており、その一環で、藻類バイオ燃料を用いた油圧ショベルの稼働試験を実施した。

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