むしろ「汚い」ほうが高性能だった 有機太陽電池のしくみの一部が解明

  • 印刷
  • 共有
※画像はイメージです
※画像はイメージです

筑波大学、物質・材料研究機構(NIMS)、高エネルギー加速器研究機構、広島大学、産業技術総合研究所(AIST)による研究グループは、バルクヘテロジャンクション型有機太陽電池に用いる材料の状態を、軟X線顕微鏡で調べ、ナノ分子領域内で分子が混合していることを発見した。この発見により、有機太陽電池のエネルギー変換機構が明らかになり、高効率な有機太陽電池の設計指針が得られると期待される。

バルクヘテロジャンクション型有機太陽電池は、エネルギー変換効率が高いという特徴がある。これまで、高分子材料とフラーレンの単一分子ドメインとの間に綺麗な界面があることが、電池としての効率を高める上で重要であると考えられていた。しかし、変換効率を最適化した試料のドメイン構造を、軟X線顕微鏡という新しい手法を使って詳しく調べた結果、それぞれのドメインで分子が混ざっていることが分かった。つまり、界面はむしろ「汚い」ほうが電池としての性能が優れる、ということが初めて分かり、これまでの常識を覆す結果が得られた。

続きは無料の会員登録(必須情報入力)後にお読みいただけます。

  • 環境対策・環境推進に役立つニュース記事が読める
  • 平日毎朝、自分の興味に合った最新ニュースをメールで受け取れる
  • 有料記事などに使えるポイントを貯められる
  • クリッピング機能で要チェック記事をストックできる

関連記事