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日立、国際規格最高レベルの効率96%を実現するモーターを開発

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日立、国際規格最高レベルの効率96%を実現するモーターを開発

日立製作所日立産機システムは、産業用モーターの国際高効率規格の最高レベルであるIE5を達成するアモルファスモーターを共同開発した。

IE5とは、国際電気標準会議(IEC)のIEC60034-30-2で現在策定議論中のモーターのエネルギー効率ガイドラインで最も高いレベルのもののこと。

今回開発されたアモルファスモーターは、アモルファス金属を用いているモーターである。アモルファス金属は一般にモーターに使用されている電磁鋼板よりも鉄損が約1/10と大幅に損失が低い材料だが、加工が困難であり、モーターの鉄心に加工した時に素材の磁気特性が大きく変化する特徴を持っているため、実用化は困難だとされてきた。

しかし、日立製作所日立産機システムが開発した、適正設計技術・材料評価方法により、アモルファス金属材料が持っている特性を充分に引き出したモーター加工を可能にした。

材料評価とは、アモルファス金属の磁気特性を正確に把握するため、鉄心の表面に超小型磁気センサを配置し、内部の磁束の流れなどを測定すること。これにより、今まで測れなかったアモルファス金属の内部の磁束の流れの測定に成功したため、モーター加工が可能になった。

また、適正設計とは、上記の評価方法に加えて、日立が培ってきた三次元有限要素法解析技術とパーミアンス法による高速・高精度モーター設計手法を開発したことで、電気特性から熱計算までの特性予測がこれまでの1/10以上高速に、かつ、2倍以上高精度に行えるようになり、材料特性にアモルファス金属の磁気特性を反映し、その鉄心形状を大規模パラメータサーベイによって最適化することで、これまでよりも高い効率での設計を可能とした。

これらの技術によって、以前までの加工方法によるアモルファス金属の損失測定誤差2~5倍を、本手法によって測定誤差を5%以内に治めることができた。

以上の過程で生産された中型容量クラスの11kWアモルファスモーターは、従来の体格以下で、構造を大幅に変更することなく、IE4よりも高いエネルギー効率約96%をクリアし、効率ガイドラインの最高水準であるIE5を達成している。

産業用モーターは、2010年からアメリカでIE3以上のモーター使用の義務づけが開始されており、日本でも2015年度から同様の規制強化が開始されている。高効率モーターは、省エネの観点から産業用機器などにおいて、世界的に関心が高まっている。

なお、本技術の一部は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「希少金属代替・削減技術実用化開発助成事業」を受けている。

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