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ベトナムのきったない排水の浄化に挑戦 日本企業&大学の微生物技術

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ベトナムのきったない排水の浄化に挑戦 日本企業&大学の微生物技術

環境総合テクノス、クラレアクア、日吉、大阪府立大学は、ベトナム・ダナン市で、水産加工工場における排水処理の水質と施設運営の改善事業を開始する。

環境省の「平成26年度アジア水環境改善モデル事業」において、4者の産学コンソーシアムが共同提案した本事業が採択されたことを受けて実施するもの。

本事業は、水産加工工場をターゲットとした水質改善のモデル事業で、日本企業が持つ排水処理技術により、排水の水質改善および汚泥の減量化(ハード)を図ると共に、排水処理管理技術の指導を行い施設運用管理の改善(ソフト)を図る。ハードとソフトの技術パッケージでコスト削減効果を検証する。

更に本モデル事業を通じて、ベトナムをはじめ広く水質改善を必要とする海外各国への日本の高度な排水処理技術のビジネス導入も検証する。

急速な経済発展を続けるベトナムでは、産業排水・生活排水による水質汚濁が深刻化している。この国の中核都市であり、本事業の対象となるダナン市では、特に水産加工工場から発生する高濃度有機性排水による周辺水域の水質汚染が深刻な問題となっている。

具体的には、本事業では、ダナン市・水産加工工業団地内の水産加工工場から発生する高有機排水を対象に、日本の高い排水処理技術であるポリビニルアルコール(PVA)を原料とした「クラゲール」(微生物固定化担体PVAゲル)を導入し、排水処理施設の能力向上と水質改善(ハード)を図るとともに、排水処理運転管理技術の向上と生産工程の水利用状況を把握して汚濁負荷を削減する日本の施設運営技術の導入(ソフト)を図り、その結果得られる様々なコスト削減効果を検証、環境保全と生産活動の両立を図る「持続可能な生産活動」の実現に貢献することを目指している。

また本事業では、微生物の自己酸化を利用して余剰汚泥発生そのものを抑えるシステム「ゼクルス」のビジネス導入の可能性も検証する。

平成26年度のFS(フィジビリティスタディ)調査では、ビジネス化に向けたモデル事業として、以下の施策を実施する。

  1. 対象地域の水質調査と排水処理実態調査
  2. 社会・経済状況・現地類似事業等の実態調査
  3. 現地関係機関との連携強化 など

環境省では、政府の成長戦略の一環として、日本の企業が有する技術を活かしたアジア域内の水ビジネス市場への進出を支援する目的で、平成23年度から「アジア水環境改善モデル事業」を開始している。

同省は、平成26年度事業の対象事業の選定結果を8月1日に発表。ベトナム・ダナン周辺で実施する本事業のほかに、日本環境整備教育センター等による「マレーシアにおける浄化槽整備による生活排水処理事業」、富士電機等による「インド国ムンバイ近郊パタルガンガ工業団地における再生水システム構築事業」が採択された。

【参考】
環境省 - 水産加工工場における排水処理の水質と施設運営の改善事業(PDF)

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