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活性炭×油分解菌の油汚染土壌の浄化法 CO2排出量7割減・コストも半減

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活性炭×油分解菌の油汚染土壌の浄化法 CO2排出量7割減・コストも半減

大和ハウス工業と立命館大学は、鉱物油で汚染された土壌の対策工法として、日本で初めて活性炭とバイオ(油分解菌)を組み合わせた「オイルバクット(OIL BACT)工法」を開発した。

バイオのみでは油臭・油膜の解消に1ヵ月程度要するところ、同工法は、ガソリンスタンド跡地や工場跡地等の油で汚染された土壌に活性炭とバイオを加えて混合することで、油臭・油膜を1時間で解消できる。通常の油汚染土壌対策として利用される「土壌入れ替え」と比較した場合、油で汚染された土壌の運搬や焼却処理が不要になり、コストを約50%削減できるとともに、CO2排出量は約70%低減する。

同工法の開発により、ロードサイドのガソリンスタンド跡地や工場跡地の油汚染対策にかかるコストが安価になるため、油汚染地においても大和ハウス工業独自の土地活用システム「LOCシステム」を有効利用できる可能性が広がった。今後、大和ハウス工業が油汚染地において建物を建設する場合は同工法を活用し、環境と企業収益の両立を目指す。なお、同工法は、今年9月に日本材料学会で技術認証を取得している。

土を水に落とす油膜測定の結果(油汚染対策ガイドライン準拠)

土を水に落とす油膜測定の結果
(油汚染対策ガイドライン準拠)

一般的な活性炭を油分解菌と組み合わせて使用すると、油分解菌の油分解効果を阻害してしまう。同工法では、100種類以上の活性炭から選抜した活性炭阻害作用のない特殊な活性炭を、油の吸着と分解の両立を考慮して選抜した結果、油分解菌が本来の能力を発揮することができ、一般的な活性炭を使用した場合と比較して油の分解量を約2倍にすることができた。

2010年4月に土壌汚染対策法が改正され、「土壌入れ替え」以外の安価で環境負荷の低い対策技術の活用が求められるようになった。2011年2月には消防法が改正され、40年以上経過したガソリンスタンド内のタンク改修が義務付けられた。近年、ガソリンスタンド等の給油所の休廃業が相次いでいるが、ガソリンスタンド跡地を再活用する場合は、土壌が油で汚染されていることも多く、課題となっている。また、油汚染地の再活用については、土壌処理コストの負担が大きいことが課題となっている。

大和ハウス工業は、2005年に総合技術研究所内に環境分析室を立ち上げ、汚染物質の化学分析を開始し、自社工場の土壌・地下水の自主調査を行ってきた。2009年から立命館大学と共同で油汚染土壌対策工法の開発に着手。そして今回、油で汚染された土壌の油臭・油膜を1時間で解消できる「活性炭を用いた油臭・油膜の解消技術」と、立命館大学が開発した、従来の油分解菌では分解が難しかった重油や機械油なども安価に分解できる「油分解菌を用いた高効率油分解技術」を組み合わせたオイルバクット工法を共同開発した。

オイルバクット工法

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