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省エネ家電を導入促進 新ビジネスモデル「電気代そのまま払い」

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省エネ家電を導入促進 新ビジネスモデル「電気代そのまま払い」

JST(科学技術振興機構)・低炭素社会戦略センター(LCS)と東京大学は、家庭での省エネ家電を導入しやすくする仕組みとして「電気代そのまま払い」を提案した。現在、実現に向けた枠組み作りを行っている。

「電気代そのまま払い」とは、家庭の低炭素技術導入に必要な初期投資を金融機関などが融資し、導入によって得られる電気代の節約分をローン返済に充てることで、初期費用がゼロでもできる低炭素技術導入を実現する仕組み。

例えば、1990年頃製造の冷蔵庫を最新機種に買い替えると、年間約1万8千円の電気代の節約となり、本体価格10~20万円の場合、約6~12年でローンを返済できる。さらに月々の電気代の支払額は今までの水準以下とし、返済が終了した後は家庭が節約メリットを享受できる。

LCSのアンケート調査によると、太陽光発電・太陽熱温水器・燃料電池・冷蔵庫の買い替え・LED電球への買い替え・ペアガラスへの交換の全省エネ対策において、「電気代そのまま払い」がある場合とない場合の購入意志を比較すると、例えば冷蔵庫では「ない場合」は52%であるのに対し、「ある場合」は、77%にまで上昇し、「電気代そのまま払い」が購入意志へ大きく影響することという結果が出た。

電気代そのまま払いがない場合とある場合の購入意思比較

電気代そのまま払いがない場合とある場合の購入意思比較
(平成25年3月実施 LCSアンケート調査より)

一般的に家庭に省エネ対策を導入することは、初期費用の高さによって断念している場合が多い事が、LCSのアンケート調査により判明した。これが低炭素技術の導入を進める上で障壁となっていた。そのため、個人の購買意欲を高め、低炭素技術を導入しやすくする仕組みとして、初期投資がゼロでも、今までの電気代を払い続けるだけで家庭に低炭素技術を導入する「電気代そのまま払い」をLCSと東京大学は共同で提案してきた。

さらに、住宅の断熱改修を中心に行っている英国のグリーンディール政策の実情調査の結果によると、「電気代そのまま払い」の実現には、ローンを組みやすくするために、家庭が金融機関などから融資を受けやすくする工夫と、省エネに対する提案や返済の手続きを一括して代行するワンストップサービスの枠組み作りが必要であることが判明している。

英国グリーンディールの仕組み

英国グリーンディールの仕組み

各家庭の信用調査を個別に行うにはコストが高く、手数料がかかることになる。そのため、英国では、不払い率の低い電気料金に支払額を上乗せして初期費用の返済分を回収することにより、融資元からの信用を得やすくしている。このような公共料金などに上乗せすることで、家庭の収入レベルにかかわらず、金融機関などから融資を受けやすくするという考え方は、日本でも適用できると考えられる。

東京大学とLCSは今後も協力して、日本のくらしの省エネルギー化を実現するため、自治体・企業等の協力のもとに実証実験・研究を行い、「電気代そのまま払い」の実現を目指す。

【参考】
JST(科学技術振興機構) - 「電気代そのまま払い」の実現に向けた枠組み作りを提案

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