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日本の省エネのポテンシャル 政府が業界別の対策リストと試算案を公表

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経済産業省は、17日、原子力や再生可能エネルギーなどの電源をどのような割合で利用していくかを示す「エネルギーミックス」の議論に反映するために、将来の省エネ量を推計する議論を行っている省エネルギー小委員会の第10回委員会を開催した。

今回、事務局は、これまでの議論等の成果として、省エネ効果を定量化できる「省エネルギー対策」を網羅的に列挙しリスト化するとともに、その導入量や普及率等を用いた指標および目標を設定して、将来の省エネ効果の試算を行った「定量的な省エネ量の試算(案)」を示した。本委員会において、当該リスト及び試算の妥当性について議論した。

定量化できる省エネ対策のリストは下記の通り。

産業部門

鉄鋼業の省エネルギー対策

  • 電力需要設備効率の改善
  • 廃プラスチックの製鉄所でのケミカルリサイクル拡大
  • 次世代コークス製造技術(SCOPE21)の導入
  • 発電効率の改善
  • 省エネ設備の増強
  • 革新的製銑プロセス(フェローコークス)の導入
  • 環境調和型製鉄プロセス(COURSE50)の導入

化学工業の省エネルギー対策

  • 石油化学の省エネプロセス技術の導入
  • その他化学製品の省エネプロセス技術の導入
  • 膜による蒸留プロセスの省エネルギー化技術の導入
  • 二酸化炭素原料化技術の導入
  • 非可食性植物由来原料による化学品製造技術の導入
  • 微生物触媒による創電型廃水処理技術の導入
  • 密閉型植物工場の導入

窯業・土石製品製造業の省エネルギー対策

  • 従来型省エネルギー技術(排熱発電、スラグ粉砕、エアビーム式クーラ、セパレータ改善、竪型石炭ミル)の導入
  • 熱エネルギー代替廃棄物(廃プラ等)利用技術の導入
  • 革新的セメント製造プロセスの導入
  • ガラス溶融プロセスの導入

パルプ・紙・紙加工品製造業の省エネルギー対策

  • 高効率古紙パルプ製造技術の導入
  • 高温高圧型黒液回収ボイラの導入

業種横断的設備

  • 高効率空調の導入
  • 産業用ヒートポンプ(加温・乾燥)の導入
  • 産業用照明の導入
  • 低炭素工業炉の導入
  • 産業用モータの導入
  • 高性能ボイラの導入

その他

  • プラスチックのリサイクルフレーク直接利用
    (ハイブリッド建機の導入)

産業部門における徹底的なエネルギー管理の実施

業務部門

空調、給湯、断熱

  • 建築物の省エネ化
  • 業務用給湯器の導入
    (潜熱回収型給湯器、業務用ヒートポンプ給湯器、高効率ボイラ
  • 業務用照明の導入
    (LED 照明、有機 EL 等の高効率照明)

動力・その他

  • トップランナー制度等による機器の省エネ性能向上
    (複写機、プリンタ、高効率ルータ、サーバ、ストレージ、電気冷蔵庫、自動販売機)
  • 冷媒管理技術の導入

業務部門における徹底的なエネルギー管理の実施

  • BEMSの活用、省エネ診断等による業務部門における徹底的なエネルギー管理の徹底
  • 照明の効率的な利用
  • クールビズ・ウォームビズの実施
  • 自治体の建築物の省エネ化
  • エネルギーの面的利用の拡大 等

家庭部門

空調、給湯、断熱

  • 住宅の省エネ化
  • 家庭用高効率給湯器の導入
    (潜熱回収型給湯器、CO2冷媒ヒートポンプ給湯機、太陽熱温水器、燃料電池)
  • 家庭用照明の導入
    (LED 照明、有機 EL 等の高効率照明)

動力・その他

  • トップランナー制度等による機器の省エネ性能向上
    (エアコン、テレビ、冷蔵庫、DVD レコーダ、電子計算機、磁気ディスク装置、ルータ、電子レンジ、ジャー炊飯器、ガスコンロ、温水便座、ガスストーブ、石油ストーブ)

家庭部門における徹底的なエネルギー管理の実施

  • HEMS、スマートメーターを利用した家庭部門における徹底的なエネルギー管理の実5施
  • クールビズ・ウォームビズの実施
  • 家庭エコ診断の実施 等

運輸部門

自動車単体対策

  • 燃費改善
  • 次世代自動車の普及
    (ハイブリッド自動車(HEV)、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)、クリーンディーゼル自動車(CDV))等
  • 交通流対策等

    • 交通流対策の推進
    • 公共交通機関の利用促進等
    • モーダルシフト
    • 港湾の最適な選択による貨物の陸上輸送距離の削減
    • 港湾における総合的な低炭素化
    • トラック輸送の効率化
    • 鉄道・船舶・航空のエネルギー消費効率の向上
    • エコドライブの推進
    • 自動運転の推進 等

    また、事務局は、NEDOの戦略的省エネルギー技術革新プログラムにおいて、2012~2014年度に採択されたプロジェクトの2030年時点における省エネ効果量を試算した結果や、省エネポテンシャルとコストの関係について検討した資料を提示した。

    本委員会では、このほか、産業部門(エネルギー転換部門)の省エネルギー対策として、事業活動における更なるエネルギー使用の合理化に向けた制度的枠組みの検証を行い、省エネを実践するに当たっての支援策のあり方について議論した。また、エネルギー需要見通しに関する基礎資料をもとに、エネルギー需要見通しの検討状況について検討した。

    【参考】
    経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 省エネルギー・新エネルギー分科会 省エネルギー小委員会(第10回)

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