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経産省、ネガワット取引のガイドライン策定 節電量の算出方法などルール化

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経産省、ネガワット取引のガイドライン策定 節電量の算出方法などルール化

経済産業省は、電力会社の要請に応じて企業等が節電した電気使用量を、電力会社が買い取る「ネガワット取引」に関するガイドラインを策定した。

本ガイドラインでは、ネガワット取引において想定される問題となる事項について具体的な指針を定めている。これにより、これまで一部の事業社にとどまっていたネガワット取引の普及が促進され、効率的な電力システムの実現が期待される。

ネガワット取引で取り扱われる需要削減量は、節電要請がなかった場合の電力消費量(ベースライン)と実際の電力消費量の差分である。本ガイドラインでは、「ベースラインの設定」「需要削減量の測定方法」をはじめ、「需要家やアグリゲーターへの報酬」、「需要家やアグリゲーターへのペナルティ」、「小売電気事業者への報酬」等について規定している。

東日本大震災以降、また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、エネルギー供給の在り方に視点をおいた施策だけでなく、エネルギーの供給状況に応じてスマートに消費パターンを変化させる取組(デマンドレスポンス)が注目されている。デマンドレスポンスは需給バランスを一致させるという意味で、新たな電源(ネガワット)として活用するための技術実証や制度整備が進められている。

「ネガワット取引に関するガイドライン」のポイント

(1)総論

ネガワット取引の意義やガイドラインの必要性について言及するとともに、ネガワット取引の類型を定め、類型ごとに本ガイドラインの適用の範囲を規定した。また、本ガイドラインは、ネガワット取引が公正に行われているかどうかの監視を行う際の判断材料の一つとして活用されることも想定している。

(2)ベースライン

デマンドレスポンス(DR)の要請がなかった場合に想定される電力消費量(ベースライン)は、DRの反応時間・持続時間の長短に応じて一般に妥当する推計方法が異なる。そこで、反応時間・持続時間が比較的長いDRについては過去の需要データから推計する方法を、反応時間・持続時間が比較的短いDRについてはDR実施時間帯の前の需要量から推計する方法を、それぞれベースラインの原則となる標準ベースラインとし、その具体的な算出方法を規定した。

(3)需要削減量の測定方法

需要削減量の測定方法について定めるべき事項として、「需要削減量の評価対象期間」、「需要削減量の評価単位・評価方法」、「計測方法に関する要件」を規定した。

DRに関する各種時間の区分

DRに関する各種時間の区分。
電力小売事業者の場合、このうち「持続時間」の30分毎の削減量が評価される。

(4)その他

その他、ネガワット取引に係る契約において規定する必要がある事項として、「需要家やアグリゲーターに支払われる報酬」、「需要家やアグリゲーターに課されるペナルティー」、「小売電気事業者への報酬」を定め、それらに関する基本的な考え方を示した。

本ガイドライン作成の経緯

第3回電力システム改革小委員会制度設計WG(2013年10月)において、「ネガワット取引の取扱い」が取り上げられ、ネガワット取引の課題や対応の方向性等について議論が行われた。また、エネルギー基本計画(2014年4月閣議決定)や改訂日本再興戦略(2014年6月閣議決定)において、ネガワット取引に関するガイドラインを策定することとされている。

これを踏まえ、経済産業省では、ネガワット取引に関する有識者から成る「ネガワット取引のガイドライン作成検討会」を設置し、主に「ベースラインの設定」「需要削減量の測定方法」「契約のあり方」の3つの論点について、検討を進め、この度、「ネガワット取引に関するガイドライン」を策定した。なお、今後、ネガワット取引の本格導入に伴い、必要に応じて本ガイドラインの見直しを行う。

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