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再エネの導入で必要な「系統安定化」コスト、政策経費… 政府で議論すすむ

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経済産業省は、6日、将来のエネルギーミックス(電源構成)の議論の参考とするため、各電源の発電コストの試算を行う有識者会議、発電コスト検証ワーキンググループ(WG)の第4回会合を開催した。

今回は、系統安定化費用および政策経費等について議論した。事務局より「再生可能エネルギー導入に伴う系統安定化費用の考え方について(具体的試算方法:案)」と「政策経費の考え方(案)」が提示された。

なお、発電コスト検証にあたっては、最新の情報に基づいて検証を行うために情報提供を受けているが、3月4日より受付を開始し1ヵ月が経過したことから、提供された情報の分析等を行うため、受付期間を4月10日(金)までとすることとした。

再生可能エネルギー導入に伴う系統安定化費用の具体的試算方法(案)

再生可能エネルギー導入に伴う系統安定化費用は、2011年コスト等検証委員会と同様、個別のモデルプラントの発電コストには上乗せしない。しかし、再エネの導入が起因となるか、その他の費用(買取価格等)に含まれていないか等の観点から再整理し、系統安定化費用として、火力発電・揚水発電に関する調整費用と、再エネに係る地域間連系線等の増強費用について検討する案が示された。

火力発電等による調整費用について

自然変動電源(風力太陽光)導入に伴い考慮すべき系統安定化費用についての考え方が提示された。

地域間連系線等の増強費用について

一例として北海道・東北地域における再エネ(風力発電を想定)の追加費用単価をマスタープラン研究会(平成24年4月)における試算結果から計算すると、概ね追加導入1kWhあたり年間約9円/kWhの増強費用となった。また、この費用をエリア別に分けると、東北分は4円/Wh、北海道分は15円/kWhとの試算結果となった。

政策経費の考え方(案)

政策経費の計上に当たっての基本的考え方(案)

国内の発電活動を維持する上で必要となる(1)費用、(2)蓋然性の高い費用、(3)蓋然性の低い費用、また、(4)国内の発電活動と直接的な関連がない費用または主としてエネルギーセキュリティの確保を目的とする費用、ダブルカウントになる費用、の4つに分類する案が示された。

各電源の発電電力量についての基本的考え方(案)

平成26年度予算を用いているため、基本的には直近の発電電力量の実績値(平成25年度)を用いるべきとしている。ただし、再エネは、現在は導入過程であるため、将来的な発電電力量を見込んだ「認定設備容量」から推計される発電電力量を用いる。また、原子力は現時点においては全基停止していることから、既に廃炉判断された炉を除く43基が設備利用率7割・8割で稼働する場合の発電電力量とする。コジェネ燃料電池は精査中とした。

IRRが反映された発電コストの考え方(案)

これまでのWGにおける議論では、固定価格買取制度の調達価格の優遇された利潤(IRR)相当分については、政策経費として計上すべきとの意見が多数を占めた。IRR相当分の検討に当たっては、このIRR分が反映された調達価格と発電電力量の積を現在価値に割り引いたものを、IRRが反映された発電コストとみなすとの案が示された。

調達価格算定とコスト検証の諸元の差異の扱いについて(案)

IRRが反映された発電コストは、今般の発電コストの検証に用いられる費用項目を用いて調達価格に相当する値(実際の調達価格とは異なる)を算出する。

また、IRRが政策経費として発生するのは調達期間中であるため、調達期間部分については、資本費・運転維持費及びIRR相当費を計上して発電コストを算定し、調達期間終了後については運転維持費を計上して算定し、調達期間中と調達期間終了後の発電コストの加重平均から発電コストを算出する。

緊急時対応のために確保する余剰設備と費用について

石炭・LNG・石炭について、余剰設備として維持しておくための費用について試算した結果も示された。余剰設備の必要量等の考え方については、今後、既存設備の余剰分の活用や、余剰電源以外の対策(デマンドレスポンスや緊急設置電源設置など)と複合的に組み合わせることによる必要量を削減できる可能性がある点などが論点となる。

【参考】
経済産業省 - 総合資源エネルギー調査会 発電コスト検証ワーキンググループ(4回)

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