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電事連「原発、技術や人材基盤を維持していく観点からも一定規模必要」

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電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は、17日の定例会見で、改めて、将来のエネルギーミックス策定に向けての電事連の考えを述べ、原子力発電の必要性を訴えるとともに、現実的なエネルギー政策の実現に向け、幅広い視点から議論をしてほしいと要望した。

また、電事連は、同日、2014年度の電力需要実績(速報)を発表した。2014年度の電力需要は、電力会社10社の販売電力量合計で8,230億kWh、対前年伸び率は3.0%減で、4年連続で前年実績を下回った。理由として、夏場に気温が前年に比べ低めに推移したことによる冷房需要の減少、冬場に気温が前年に比べ高めに推移したことによる暖房需要の減少をあげている。

八木会長の定例会見では、「今夏の電力需給見通し」「電力広域的運営推進機関の発足」についても報告し電事連の考え・取組みなど紹介した。概要は以下のとおり。

エネルギーミックス策定に向けての電事連の考え

八木会長は、2030年の最適な電源構成については、小委員会の議論に加えて、自民党や産業界からも、様々な提言が出されているが、引き続き、日本の実情を踏まえた、現実的なエネルギー政策の実現に向け、幅広い視点から議論をしてほしいと要望した。

電事連では、常々、エネルギーの選択に当たっては、「S+3E」(安全+安定供給、経済性、環境保全)の同時達成を図ることが重要であり、そのためには、原子力、火力、再生可能エネルギー、それぞれの電源の特徴を踏まえ、バランスよく組み合わせて活用していくことが不可欠との考えを示してきた。

その中でも、3Eのバランスに優れ、ベースロードを担う原子力は、安全の確保や技術・人材基盤を維持していく観点からも、将来に亘って一定規模を確保していくことが必要であるとの考えを改めて述べている。

電力広域的運営推進機関の発足

今月「電力広域的運営推進機関」が発足した。本機関は、需給ひっ迫時における、周波数調整・融通指示といった広域的な電力運用や、地域間連系線などの送電網の計画・整備を行う上で、中心的な役割を果たすことが期待されている。

今後の課題として、競争環境が進展する中にあって、高品質の電気を安定的に届けるために「短期から中長期に亘る供給力・調整力を確保する仕組み」、さらに、顧客の選択肢拡大を円滑に進めるための「スイッチングシステムの構築やルール整備など」が必要になってくると述べた。電事連として引き続き、本機関と連携し、こうした課題の検討に最大限協力していくとしている。

今夏の電力需給見通し

今夏の電力需給見通しは、原子力の稼働がない前提で、定着した節電効果を織り込むとともに、火力発電所を中心とした最大限の供給力確保策により、最低限必要とされる予備率3%を確保できる見通し。

しかし、この3%という値は、気温上昇による急激な需要変動や、発電所の計画外停止などのリスクを考慮すると、綱渡りの需給運用になるとの認識を示した。

2014年度は、年度を通じて原子力の稼働がゼロとなり、火力燃料費の大幅な負担増が続いており、電力需給だけでなく国民負担の軽減のためにも、原子力の果たす役割の大きさを、改めて認識しているとし、使用前検査に入った九州電力の川内原子力発電所1号機や、それに続くプラントについて、一日も早い再稼働の実現に向け、安全を最優先に、全力で取り組んでいくと語っている。

【参考】
電気事業連合会 - 電事連会長 定例会見要旨(2015年4月17日)(PDF)
電気事業連合会 - 2014年度分 電力需要実績(速報) (PDF)

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