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阿蘇山の豊かな地熱資源 九州電力・三菱商事などが調査スタート

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阿蘇山の豊かな地熱資源 九州電力・三菱商事などが調査スタート

熊本県南阿蘇村は21日、九州電力・三菱商事、およびレノバ(東京都千代田区)など3社の2つの事業グループがそれぞれ予定している地熱資源の資源量調査に対して、地熱資源の活用に関する条例に基づく村長の同意書を交付したと発表した。

これを受けて、2事業グループは南阿蘇村で地熱資源調査を開始する。2事業者グループは、本調査について、JOGMEC(独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)の助成金を活用する予定。

なお、今回の同意は、地熱資源の資源量調査に関する同意であり、地熱発電を開始するまでに必要な各段階(調査井掘削、生産井掘削、発電所建設等)で、あらかじめ村長の同意を得る必要がある。

また、南阿蘇村は今後、村内における他の事業者による地熱資源量調査の実施については、今回の2事業者グループの調査結果を見極めた上で検討することとしている。

これまでの経緯、2事業グループが予定している調査事業の概要は以下のとおり。

南阿蘇村地熱資源の活用に関する条例について

南阿蘇村では、阿蘇山西部地域の豊かな地熱資源の活用に関し、地熱資源の保全や自然環境との調和を図りながら持続可能な活用と地域の産業振興や雇用創出等の実現に資することを目的とし、2014年12月12日、南阿蘇村地熱資源の活用に関する条例を制定した。

2015年1月、本条例に基づく事業計画書の提出が5件(事業者、グループ)あったことから、村では2月に条例第13条に基づき阿蘇山西部地域地熱資源活用協議会に対し、村長の同意の判断の参考とする意見を求め、協議会は5事業者(グループ)の事業計画ヒアリングを実施。3月に協議会から村長に対し、各事業計画に対する意見の提出があった。村は、協議会の意見を参考に、今回の2事業グループに対して、同日、村長の同意書を交付した。

三菱商事・九州電力の地熱資源調査について

三菱商事と九州電力は、国産エネルギーの有効活用、ならびに地球温暖化対策面で優れた電源である地熱発電について、南阿蘇村における地熱資源の調査・開発に関する協定を2013年12月10日に締結し調査計画の検討を進めてきた。

地表調査の流れ

地表調査の流れ
地表面で行う重力探査と電磁探査の測定値をもとに地下構造モデルを作成する

本年度は、地下構造を把握するための地表調査(重力探査、電磁探査)、周辺温泉等の現状調査、および経年変化を把握するための温泉モニタリングを行う予定。また、調査の結果、地熱資源が期待できる地下構造が確認された場合には、調査井の掘削など地熱資源開発に向けた検討を進めていく。

温泉現状調査・温泉モニタリングのようす

温泉現状調査・温泉モニタリングのようす。
(左)試料採取状況(温泉成分分析)、(右)泉源の流量測定状況

レノバなど3社の地熱資源調査について

3社共同事業者グループは、レノバ、フォーカスキャピタルマネジメント(東京都港区虎ノ門)、デナジー(東京都品川区)。本グループは、熊本県南阿蘇村湯の谷において地熱開発を計画する。

地熱資源量調査は、フォーカスキャピタルマネジメントが、その100%子会社を通じて、南阿蘇村湯の谷に所有する土地(約50万平方メートル)およびその周辺にて実施する予定。同所有地は、数十年にわたって噴気し続けている旧阿蘇観光ホテルの熱水プラントなどを含み、過去の調査でも地熱発電の有望性を指摘されているエリア。

本年度は地表調査(地質構造調査、流体地化学調査、電磁探査)を、また本年度以降継続して、周辺温泉などの温度・流量・成分を定期的に測定・分析することで、温泉等の状況と季節変動などの変化を調べる、温泉モニタリングを行う予定。

電磁探査

電磁探査
自然界に存在する磁気、電流を地中に埋めたセンサーで測定、解析し、電気の流れやすさから、地下の割れ目の方向性や熱水で変質した岩石の分布などを推定する

レノバは、2014年1月より社名を新たにし(旧商号リサイクルワン)、再生可能エネルギー事業やリサイクル事業を推進している。現在、全国各地において、大型メガソーラー発電所(出力合計140MW相当)、バイオマス発電所(出力20MW相当)の事業開発または運営を手掛けており、更なる事業の開発を推進している。

【参考】
南阿蘇村 - 南阿蘇村地熱資源の活用に関する条例に基づく村長の同意について

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